来た〜!! ファルフのポストカードセット♪

Ruzimatov@Bolero

レニングラード国立バレエ・セット券特典のポストカードがやっと来た。
5枚セットで、全部「ボレロ」の写真。今年の「ルジすべ」プログラムの表紙と同じものが1枚、(客観的にはこれが1番素敵。「素敵」と言える時点ですでに客観的とはいえないかもしれないが)《爆》 上の写真と同じのが1枚、プログラムの、その写真の次の次のページと同じ(ベストを着ている)のが1枚。あとの2枚は、どこにもない新バージョンので、1枚は連続写真(ていえばいいのかな?ストロボ写真?)になっている。(背中の筋肉がスゴイ) これだけ髪型が違うけど、背景が暗くて、結んでいるのか、別の時期に撮ったものかちょっと不明。

バックが、(プログラムと同じなんだけど)セピア色っぽい黒で、カラーなのにモノクロっぽくて、すごくセクシー♪ あら、こんなところにもタトゥー入ってたのね、と左後肩を見てビックリ。
裏には(ポストカードとしては表になるのかな)"Artistic Director of Ballet"の肩書きも。
写真がすべて、「ハイファッション」の秦 淳司さんのもの、というのも、稀少価値だろうか?

ますます来年の公演が気になる。今年の冬が4演目出演と、あまりにも大判振舞いだったので、もう最後ってことなのかしら、と半分諦めがついたようなものなのだが、「ドンキ」は入っていなかったし、来年見られたら本当に最後でもしかたないと思うんだけど。 せめて、膝の手術の経過でもわかればね〜 (と、ファンの欲望は果てしなく続くのであった)

ダンスマガジン&DDD11月号

Dance Magazine 11

ダンマガの表紙はドロテ&マチュー。ドニゼッティ・パ・ド・ドゥの衣装が目を引く。(クリックで拡大)舞台で見た時、なんていう悪趣味な衣装!と思ったが、やはりパリオペならでは、なんだろう。でもそのパリオペでも、この二人ほどの美男美女ペアじゃなければ着こなせないのかもしれない。(ちょっと前の新体操のユニフォームのような。)

やはり、ルグリガラ特集で、巻頭から25ページに渡っているし、ポスターも裏表ともルグリ&仲間たち。「白鳥」は全部見逃したので、ちょっと興味深い。東バとの舞台とはいえ、やはりルグリの「白鳥」は見ておいた方がよかったかな? この先見る機会はないかもしれない。インタビューも多く、パリオペファンには必見。
モニク・ルディエールの三浦氏とのインタビューもあり、特に現在カンヌの芸術監督ではあるが、パリオペラ座へ指導者として戻るべき、という三浦氏の意見には全く賛成だ。5ページに渡り、読み応えあり。

もう一つの特集は、フェリの引退公演。先日TV放映があったので、公演を見なかった人にも新鮮味はないかもしれないが、長野由紀さんの温かい文章と、インタビュー(ボッレ、アッツォーニ、アマトリアン、ゴメス)がカラーだし(パリオペダンサーのインタビューはモノクロ)、Bプロの「椿姫」(こんな衣装だったのね〜)「カルメン」「マノン」(寝室のPdD)「イン・ザ・ミドル」「真夏の夜の夢」もある。私は席が遠かった上に、Bプロはオペラグラスを忘れるというドジなことをしたため、イマイチ見にくかったので、写真が多いのは嬉しい。

見た公演としてはあと、「NBAゴールデン・バレエ・コー・スター」の扱いが結構大きいが、見なかったものも、レニングラード国立(夏は公演が多い上に地元には来ないんだもの)ローザンヌガラ、牧バレエ「ア ビアント」等、見ればよかったと思わせる写真が多い。
特に、レニ国は、シェスタコワ&シヴァの「グラン・パ・クラシック」エフセーエワの「ワルプルギスの夜」など、やっぱり見たかったが、フェリの公演を優先させてしまったから。

DDD11

DDDの方は、表紙がイリーナ・ペレン。衣装はクラシック・ダンサーとは思えないけど、(なので目次ページで確認してしまった)プロポーションはさすが。彼女のインタビューもある。こっちの白いシャツ&パンツもなかなか。
やはり、気になるのは、新芸術監督のこと。(爆)
「(ルジマトフ氏は)幸せなことに彼とパートナーを組んだこともあるので、指導者というよりはパートナーとして見てしまいますが(笑)。本当にダンサーとしては素晴らしいですし、良い指導者にもなるでしょうね。」という、極めて優等生的なお答。まぁ、シーズンが始まらないと、具体的なことは出てこないのだろうけど。
この冬は18才で初めて踊った「白鳥」とは違う、『成熟した』「白鳥」が見られるかな?

また、特集がベルリンなので、マラーホフのインタビューもある。この時点では、膝の手術もうまくいって、再手術などということは予想もしていなかったようだ。伝説のニジンスキーの演目を日本で踊ることについても、「ニジンスキーはニジンスキー、ミーシャはミーシャ、ヌレエフはヌレエフ。私は”二人目の○○”ではなく、”ファースト・マラーホフ”でありたいのです」なるほど至言です。あなただから言える言葉です。それだけに、見られなかったのがなおさら残念。
というわけで、マラーホフ・ファン必読の一冊でもある。

マーサの幸せレシピ

Mostly Martha

リメイク版の「幸せのレシピ」公開が今週末なので、その前にオリジナルの「マーサの...」(独2001)の方を見た。公式サイトはこちら。原題は“MOSTLY MARTHA”

ストーリーはほとんど同じようなので、ネタバレ防止のために詳しくは書かないけれど、全く同じなのかどうか楽しみだ。

ドイツのハンブルグで一流フレンチレストランのシェフを務めるマーサは、仕事は一流なのに、オーナーには「町で2番目のシェフ」と呼ばれ、セラピーに通わないとクビだと言われている。自分の仕事には絶対の自信を持っているが、対人関係などに問題があるようだ。
そのマーサが、突然の姉の死により身寄りのなくなった姪リナを引き取ることになり、今まで直面したことのない壁にぶつかり、女性としても人間的にも成長していく物語。

やはり、ドイツ映画なので、ドイツ人の生真面目さ、堅実さと、イタリア人の明るさ、大らかさ(悪く言えばいいかげんさ)が対照的に描かれている。ドイツ人には、お気楽な性格のイタリア人を軽蔑する反面、そのように生きられる彼らへの憧れもあるらしい。フランス料理とイタリア料理の対比もおもしろい。見た後では、どちらかが食べたくなるだろう。

さらにドイツ映画なので、キャストは全く馴染みのない俳優ばかりだ。
マーサを演じる女優マルティーナ・ゲディックはとても美人で、この映画でドイツ映画祭主演女優賞を受賞している。姪のリナ役マクシメ・フェルステも好演していて可愛い。 
イタリア人シェフ、マリオを演じるセルジョ・カステリッットは「グランブルー」等にも出演しており、現在イタリアを代表する人気男優だそう。いかにもイタリア人な風貌。
マーサに心惹かれる同じアパートに住む建築家サムを演じるのは、デンマーク生まれのウルリク・トムセン。
監督は女性でサンドラ・ネットルベック。本作がデビュー作で、劇中のビデオ映像でマーサの姉クリスティンを演じている。

キャサリン・ゼタ・ジョーンズがヒロイン・ケイトを演じる最新作の公式HPはこちら
原題は"No Reservations"。
マリオ役にあたるニック(アーロン・エッカート)が、結構爽やか系ハンサムな感じなのはやはり、アメリカ映画だからだろうか。ケイトが引き取ることになった姪ゾーイを演じるのは『リトル・ミス・サンシャイン』でアカデミー助演女優賞にノミネートされた天才子役アビゲイル・ブレスリン。
オリジナルが、やや暗い面も感じさせたのに対し、明るく終わるのかどうか、興味深いところ。
見終わったら、イタリアン or フレンチ、どちらの料理が食べたくなるかな?

愛知県文化情報センターのDM:インバルピント・ダンス公演など

愛知芸術文化センターからのDMが来て、11月14日(水)のインバル・ピント・ダンス公演「新作2007」などのお知らせが入っていた。(この公演については7月15日の記事「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2007」で紹介済み)

今回は森山開次、大植真太郎らとの国際共同製作による新作で、宮沢賢治をモティーフにしたものだそうだ。
インバルが言うには、「宮沢賢治の物語はイマジネーションの宝庫。ファンタジックな作品になるんじゃないかしら」。
確かに、賢治の作品はイマジナティブだ。 服部有吉君も昨年の公演では「セロ弾きのゴーシュ」をダンス作品に仕上げていて、とてもファンタジックだった。あれは結構原作に忠実でわかりやすかったが、おもしろ不思議なインバルワールドがどんな風に仕上がるのか、とても楽しみ。

今回は、終演後、インバル・ピントとアヴシャロム・ポラックによるポスト・パフォーマンス・トークがあるそうだ。あまり遅くならないといいのだけど。

今年は本当に、愛知はあまりバレエ公演が充実していないけど、服部君の公演「ラプソディー・イン・ブルー」と、このインバルピントがちょっと出色というところか。(キエフはまたしても「くるみ」なのよね〜)

また、11月1日(木)18:45〜 愛知芸術文化センター開館15周年記念事業
『愛知と青春の旅立ち〜コンドルズと祝おう〜』 というのもある。

タイトルには笑えたけど、コンドルズというのは聞いたことがなかったので調べてみたら、すぐ検索で出てきた。
公式サイトはこちら
どうやら学ラン着て踊る集団で結構有名らしい。5年前のセンター開館10周年記念事業に初登場したそうだ。チケットはもう8月1日に発売されているようだが、¥1,500と安い(15周年前売り特別料金って、もしかして語呂合わせ?)ので、ちょっと見てみようかな、という気になる。当日券は¥2,000だそうだ。

その他、ダンスではないが、県美術館で11月13日から始まる「ロートレック展」にちなんだ「ロートレック音楽会」というものがある。

アンサンブル・アミュゼ  11月22日(木) 0:15〜1:00p.m.
ミュゼット・ジャズ・バンド 12月1日(土)  2:00〜2:45p.m.

ロートレックにちなんだ音楽会って、一体どんなの? ロートレックと同時代の作曲家の作品中心だそうだが。「ミュゼット」はその時代にフランスで親しまれた大衆音楽だそうだ。「ロートレックの愛した美しきパリの雰囲気」が味わえるそうだが、両日とも私は行けそうもないけど。

ミス・ポター

Miss Potter

公開直後の17日に見に行ったけれど、ピーター・ラビットTM好きにはたまらない映画。
ヴィクトリア朝の雰囲気といい、湖水地方の美しさといい、イギリス映画の良さがしっかり味わえる。そして、ピーターを始め、ビアトリクス・ポターTMの絵本のキャラクター達も登場して、可愛らしい動きを見せてくれる。

公式サイトはこちら

ピーターはもともとビアトリクスの飼っていたウサギで、ピーター・ラビットTMのお話は1901年、ビアトリクスが、自分の元家庭教師の息子ノエル君の病気見舞いの絵手紙として初めて描いたという話は有名だが、映画ではピーター誕生の逸話には触れておらず、作者ポターの恋愛と結婚を中心とした人生を描いている。

2001〜2002年には、ピーター・ラビットTM生誕100年を祝って、本国イギリスを始め世界中で展示会などが開かれたが、日本では、2002年秋に東京ではなく、なんと地元に近い岡崎市(徳川家康生誕の地)の"おかざき世界子ども美術博物館" で展覧会があった(もちろん、その後大阪でも、福岡でもあった)ので、見に行った。
この時はポターの描いた原画が100点以上展示され、マクレガーさんの納屋のレプリカや、ビアトリクスの着ていたツイードの洋服なども展示されていた。

お話の方は読んでいたが、ビアトリクスについては、人生の後半期湖水地方に移り住み、創作活動をするとともに、農地を買い取り、最終的にはナショナルトラストに寄付して開発から土地を守ったため、今でもピーターの時代そのままに美しい湖水地方が残されているということを知ったのが、その数年前だった。 なので、彼女のプライベートな生活についてはあまり知ることがなかったのだ。

映画は、ピーター・ラビットTMの本を出版することになるところから始まっている。出版を担当することになったノーマン・ウォーン氏(ユアン・マクレガー:奇しくもピーターが忍び込んだ農家と同じ姓)と、ビアトリクス(レニー・ゼルウェガー)は次第に惹かれ合っていく。
特に、ウォーン氏が、プロポーズしようとして、なかなか言い出せないのをビアトリクスが察して、うまくタイミングを見計らってOKするところがとてもよかった。(実話と同じかどうかはわからないのだが)

しかし、ビアトリクスの両親は、商人(出版社の経営者の一人)との結婚を許そうとしない。特に母親との確執は大きかった。秘密に婚約した二人だったが...(以下ネタバレにつき要注意)

とにかく、女性(特に上流階級の)は親の言うなりに結婚するのが当たり前で、働いて収入を得るなどとはとんでもない時代だったので、芸術活動を全うし、それから得られる収入で自立しただけでなく、イギリスの自然を愛し、守り、後世への遺産として残したビアトリクスは、本当に素晴らしい女性だとしか言いようがない。
湖水地方の美しい景色が、写真などの切り取られたものでなく、パノラマ的に広がって見られるのも嬉しい。その中には、ピーターのお話の舞台がそのまま出てくるのが感慨深い。


芸術劇場:アレッサンドラ・フェリ引退公演

(またまた)ギリギリだけど、今夜の教育テレビで放送。

NHK 芸術劇場 22:25〜0:18

情報コーナー: 22:25〜22:45
 『フェリが残したもの』 ゲスト:吉田都

公演コーナー:  22:45〜0:18
 『アレッサンドラ・フェリ引退記念公演』

 「海賊」PDD パロマ・ヘレーラ&ホセ・カレーニョ
 「ロミオとジュリエット」バルコニーPDD アレッサンドラ・フェリ&ロベルト・ボッレ
 「マーラー交響曲 第3番」から シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ
 「白鳥の湖」第3幕グラン・アダージョ ジュリー・ケント&マルセロ・ゴメス
 「ジゼル」アダージョ アレッサンドラ・フェリ&ロベルト・ボッレ
 「太陽が降り注ぐ雪のように」 アリシア・アマトリアン&ロバート・テューズリー
 「ハムレット」PDD シルヴィア・アッツォーニ&アレクサンドル・リアブコ
 「マノン」沼地のPDD アレッサンドラ・フェリ&ロベルト・ボッレ
 収録:東京文化会館(2007年8月2日)

(ついでに10月分も)
10/5 NHK芸術劇場 22:25〜1:20

*「ボリショイ・バレエ×マリインスキー・バレエ」
  Aプロ全演目放送らしい。 

ファルフのインタビュー

ロシアバレエ通のユーラさんに、ファルフのインタビューが載っているサイトを教えていただいた。(ユーラさん、ありがとうございます)

http://www.spb.timeout.ru/text/display/85916/

メーク中(?)のファルフがすご〜くセクシーで素敵。♪  でも、これ、最近のじゃなくて若い頃
よね〜  何の演目かな〜 ターバンみたいだからソロルだろうか。

今回初めてロシア語の翻訳サイトを使ってみたが、ロシア語を英語に直したものを意訳したので、(超意訳)違うところがあるかもしれない。その場合はご容赦を。(何しろ、ロシア語は全くの門外漢で、アルファベットも完全には覚えていない。私のわかるロシア語は、《カタカナで》「スパシーバ」「ハラショー」「ダー」「ニェット」くらいというレベルなのだから。老後のボケ防止に本格的にロシア語の勉強をしようかと真剣に思い始めたところ)(笑)

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Q:ファルフ、新しい称号に満足ですか?
A:気持ちは複雑だけれど、ソリストとしてのキャリアに幕を下ろそうと思っていたから、芸術監督の仕事は興味を持って引き受けました。新しい活動には、おだやかに自然に移行できました。

Q:同じ(?)活動をする覚悟はできていましたか? (この質問の訳があやしい)
A:バレエダンサーは遅かれ早かれいずれは別のことをしなければならなくなるものです。

Q:踊ることに疲れたのですか?
A:2年前だったら、ソリストとしてのキャリアを全うしなければならないと思ったでしょうが、昨年自分の中で何かがすっかり変わってしまいました。それは疲れたということになるのでしょう。(マリインスキーを)去って、外側から見つめ、休むのが必要な時が来たのだと思います。

Q:でも、また戻って踊ろうという考えを捨ててはいないでしょう?
A:それはあるかもしれませんが、でもクラシックのレパートリーではありません。フラメンコは踊り続けたいと思います。他のプロジェクトもあるけれど、今シーズンではありません。

Q:でも、あのカンパンニー(マリインスキー)へ出るのは皆が夢見ることなのでは?
A:それは早すぎる話です。あのカンパニーでの教育活動も創造活動もありえません。そういったことには興味はありません。

Q:監督の経験はすでにあったのですか?
A:13年前にキーロフのオレグ・ヴィノグラードフが、私に補佐を依頼しました。
その地位には長くおらず、踊ることに力を入れ、結局その仕事は断りました。その当時はそういった活動は両立できないとわかったのです。

Q:リーダーとして大切なことは何ですか?
A:どんなリーダーもその道のオーソリティーでなければなりません。私はそのように進み、学び、教師や芸術家とのコンタクトが可能だとわかりました。これはとても複雑なことなのです。

Q:あなたはマリインスキー劇場を追い越し、引き離そうとはしないのですか?
A:マリインスキーは何者にも負けたりしません。あれは劇場の中の帝王なのです。過去もそうだったし、現在もそうだし、未来においても最高の劇場なのです。
ミハイロフスキー劇場は新しいまた別のレパートリーのために創られたものでしょう。「白鳥の湖」「バヤデール」「ジゼル」「眠れる森の美女」(だと思うが?「秘かな美」?じゃわからない)等は傑作ですが、何か新しいもの、コンテンポラリーな作品を創ろうと思っています。

Q:でも、あなた自身振付をやってみようと思わないのですか?
A:いいえ、全然。振付家が必要なら雇います。私自身は全く振付しようなどとは思っていません。

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以上、よくわからないところは適当にとばしてしまったが大意はわかるかな?
(まちがいに気づかれた方、ご指摘下さい)
今までのインタビューと大差ないような内容だが、9月9日の記事だから、最新のインタビューなのだろう。それにしては、膝の手術のことには何も触れていないのが気になる。
来年1月も日本で踊ってくれないなんてことになったら、泣くに泣けないわ。
ファルフ君、よろしくお願いしますね〜 
あ、でも無理はしないでね。(^^;)

(今日は改行が変で何度も書き直し、ストレスが溜まった。なんで〜?)


ICON:伝説のバレエ・ダンサー、ニジンスキー妖像

ICON:Nijinsky

「ニジンスキー・プロ」の会場で売られていたので手にとって眺めることができ、気に入ったので購入した。そのため、限定3本のみ、というベジャール版でパトリック・デュポン出演という珍しい「牧神の午後」のビデオも売られていたのだが、手持ちが足りなくなってそちらは諦めた。まぁ、私はデュポンには思い入れがないので、別にいいんだけど。ベジャールだし。(しかし、そんなビデオがあったなんて、聞いたことがなかった。Amazonで検索かけたけど、引っかかってこなかったし。)

この本は、A4版で写真が多い。現存するニジンスキー関係の写真はほとんどすべて載っているのではないかと思うほどである。もちろん、ディアギレフとの件や、バレエ・リュスに関する本文もあるが、注目したのは、非常にイラストが多いことである。様々な演目のプログラムの他、先日の「舞台芸術の世界」展でも展示されていたジョルジュ・バルビエのイラスト「ル・カルナヴァル」「シェエラザード」「薔薇の精」「クレオパトラ」等の他、ルードヴィヒ・カイナー、ドロシー・ミュロック、ロバート・モンテネグロのイラストもあり、美術書としても魅力的なものである。

また、帯にもあるように、熊川哲也の「タイムマシンに乗って踊り比べてみたい」と語る記事もある。そういえば、ルジマトフやマラーホフなどのロシアのダンサーや、ジュド、ルグリ、イレールなどパリオペのダンサー達に比べて、ロイヤル系の彼にはこうしたニジンスキーの演目を踊る機会は比較的少なかったようだ。「薔薇の精」「ペトルーシュカ」は踊ったことがあるそうだが。
跳躍が高いと賞賛されるダンサーにとって、飛んだまま降りてこなかったと言われるニジンスキーの伝説はやはり魅力的なものなのだろう。彼もいつか「ニジンスキー・ガラ」を上演してみたいと言っているので、近い将来Kバレエで上演されるかもしれない。どんなものになるのか、こわいような、楽しみのような。都さんのニンフやバレリーナ人形、シルフィードなども見られたら嬉しいのだが、「ニジンスキー・プロ」では女性ダンサーはやや脇役の感があるからな〜

あと、薄井憲二氏と、この本の編・著者の芳賀直子氏の対談もあり、ニジンスキーに関しては基礎知識の少ない人にも取りつきやすい本だと思う。(そういえば、鈴木晶氏の「ニジンスキー/神の道化」途中までしか読んでいなかったなー。今年中には読了しなくては)


ニジンスキーの伝説

Nijinsky

マラーホフ降板とはいえ、A・B両キャスト共素晴らしいダンサーが代役を務めることとなったニジンスキー・プロを見てきた。(A・Bまとめて書いたので超長くなった)

9月12日 キャストA  14日 キャストB 
東京国際フォーラムC 19:00〜

*「レ・シルフィード」 振付ミハイル・フォーキン 音楽フレデリック・ショパン

プレリュード: A 小出領子  B 吉岡美佳
    詩人: A 木村和夫  B フリーデマン・フォーゲル
   ワルツ: A 西村真由美 B 長谷川智佳子
  マズルカ: A 奈良春夏  B 田中結子
  コリフェ: A 乾友子 田中結子 B 高木綾 奈良春夏

東京バレエ団にしては(失礼)セットの森が美しい。グリーン一色ではなく、オレンジ色、茶色の混じった樹木は絵画のよう。でも、これだと明るくてあんまり夜の森っていう雰囲気じゃなくて昼間のようだ。
シルフ達に囲まれて立つ詩人。やはりフォーゲル君はとっても雰囲気がある。今回の3演目のうち、「ジゼル」は、マラーホフで何回か見ていたのでパスしたのだが、フォーゲル君だったら見ればよかったな〜と思わせる。ジャンプの脚も長くスッと伸びて、私の基本詩人(笑)キーロフの映像のザクリンスキーに迫っているし、若々しくて清潔感がある。吉岡さんと並んで踊ると美男美女カップルで麗しい。もっと見ていたい、と思わせる。

比べては気の毒だけど、やはり木村さんは少し分が悪い。思ったより脚は長く見えたが、(相手が小出さんのせい?)彼は、こういうロマンチック系バレエより、ベジャール版「火の鳥」等モダンものの方が合っているように思う。と言って、じゃあ東バで他に誰が踊れるの?って言うと浮かばないんだけど。後藤さんはちょっと濃いしね〜 小出さんはアームスの動きが柔らかく、小柄ではあるがしっとりしたシルフ。ショパンの曲も美しく、久々にロマンチック・チュチュの世界に浸れた。

難を言うと、東バのシルフは、ウィリーとどう違うの?って感じだった。衣装も髪飾りも違うんだけど、雰囲気があんまり変わらないんじゃ? 森の中が明るかったのは、夜中に出てくるウィリーと区別するため?なんて勘ぐってしまった。また演奏がもの凄くゆっくりなので、ダンサーの動きがよけいに音楽と合わないところも見受けられた。

*「薔薇の精」 振付ミハイル・フォーキン 音楽カール・マリア・フォン・ウエーバー

薔薇: A マチアス・エイマン B 大嶋正樹
少女: A 吉岡美佳      B 高村順子

昨年の「ディアギレフ・プロ」でも見ているが、セットがしっかりしていて、今まで見た「薔薇の精」の中で、1・2を争うほど立派なものだった。薄いブルー・グレイの壁に、下手にグレイかかったクリーム色のドア、同じ色の枠の窓が左右に二つ。間の壁の前にある柔らかいグレイのソファーは濃い茶色の枠付きで、揃いの椅子も何脚も置いてあり、窓の横の小テーブルには薔薇の入った大きな花瓶。ガラスのシャンデリアもあるし、少女の座る椅子は昨年のより背もたれが大きくて立派になっていた。

しかしドアから入ってくる少女の着ているガウンが、ナイトガウンのようでデザインが悪い。おまけに、吉岡さんはそう見えなかったが、高村さんは腕をだらんと下げているので、よけいに寝間着っぽい。帽子もナイトキャップに見えてしまう。白いフリル&花付きで、時代的には合っているんだけど。

エイマン君の薔薇の精は、フレッシュな感じがした。彼の「白鳥」の道化は見ていないが、評判を聞いて、もう少しジャンプも高いのかと期待したのだが、思ったほどではなかった。初日で緊張していたのだろうか。2日目はどうだったのか知りたいものだ。衣装が、プログラムの表紙に描かれた、ジャン・コクトーによるニジンスキーの衣装と似ていて、脚の付け根あたりに柳の葉のような、薔薇の葉の模様が付いていた。全体にテクニックは悪くないと思うが、若いせいか、エロティシズムは全く感じられず、開きかけた蕾のような薔薇、というところか。今後の成長に期待しよう。彼、「白鳥」の後、バカンスで日焼けしたのかな?吉岡さんと並ぶと黒く見えた。

大嶋さんは、東バの男性ダンサーではかなり好きな方なので、ちょっと期待したんだけど、やはりこの演目は本当に難しいんだろうね〜 それでも(テクニックはともかく)雰囲気はワシリーエフ君よりは薔薇になっていたと思うが、もう少し身長が、特に脚の長さがほしいところ。彼が少女の横に立つと、椅子が大きすぎるように見え、背もたれの高い豪華な椅子が仇になってしまったようだ。薔薇の精の妖しさを出そうとしたのかもしれないが、その表情だと、眠いのは少女でなくてあなたの方?と言いたくなってしまう。(笑)衣装はエイマンのとは違ってシンプルで(東バ仕様らしい)、薔薇の甘い香りは少しは感じられた、と言っておこう。
 
*「牧神の午後」 振付:ワツラフ・ニジンスキー 音楽:クロード・ドビュッシー

 牧神; シャルル・ジュド
ニンフ: 井脇幸江

12日、開演前にアナウンスがあり、牧神は後藤さんの予定だったが脚の怪我の回復が遅れているので、Aもシャルル・ジュドに変更、とのこと。事前にネットでも見ていなかったし、会場にキャスト変更が張り出されていたのも気づかなかったのでとても驚いたが、全日ジュド様で見られるということに(後藤さんファンには悪いが)ラッキー!と思ってしまった。この日はパリオペ出身のダンサーが3人揃い踏みとなった。

東バの「牧神」は昨年のディアギレフ・プロで初めて見たが、どうも背景が。バクストの装飾画をなぞっているそうなのだが、なんだか「水木しげるの描いた浮世絵」と言われても信じそうな、(爆)おどろおどろしい雰囲気があって、なぜか日本的。ニンフの衣装も何だかヘンだし、やはりロシアのアバンギャルドなのかな。
しかし、そんな背景画は忘れてしまえるほどジュドの牧神は素晴らしかった。2003年の美神公演に続き、2度目なのだけれど、まるで年を取ることを忘れてしまったかのような、引き締まったボディといい、牧神特有の動きでのバランスといい、現在でもボルドーオペラ座の舞台に立ち、日々のレッスンで鍛えていることの証しなのだろう。あの牧神の衣装がこれほど似合う人も少ないのでは、と思わせる。

ニンフの井脇さんがとても小柄に見え、可愛らしく見えてしまった。大物ダンサーとの共演で少し緊張していたのだろうか。衣装の丈が短いせいかもしれない。
エプロンのような上のスカートまで取ってしまうと下の衣装は少し淋しい。ベールの色も青というより藍色で、これまた日本的。絵画のような横向きの動きはさすが面白いが。昔パトリック・デュポンとプリセツカヤで見た時は、ニンフのベールも衣装も白で、アバンギャルドという感じではなかったせいか、どうも違和感があるのはやはり私にはマイヤ様がニンフのデフォルトなのかしら。それでは比べるべくもないのだが。

*「ペトルーシュカ」 振付:ミハイル・フォーキン 音楽:イーゴリ・ストラビンスキー

ペトルーシュカ: A ローラン・イレール B 中島周
  バレリーナ: A 長谷川智佳子    B 小出領子
   ムーア人:   平野玲
 シャルラタン:   高岸直樹

これまた、前回のディアギレフ・プロと同じアレクサンドル・ブノワの装飾画の紗幕はどうにも不気味だ。出目金のオバケみたいな黒い悪魔達が槍に乗ってサンクト(かな?)の夜空を飛んでいる。
幕が上がると、ブノワデザインの賑やかなサンクト・ペテルブルグのお祭り広場。謝肉祭に浮かれる人々が次から次へと、踊りを繰り広げたり手品を見せたり等の大賑わい。メリーゴーラウンドも回っているし、官吏達やコザックダンスも出てくる。細かいキャストが出ていないし、東バのダンサーはメインの人しか知らないのだけど、前回の舞台でも感心したが、この広場の群像は、一人一人の動きがそれぞれに工夫され、見応えがあり、どこを見て良いか困るほど。
やがて、人々が両脇に寄り、見世物小屋の幕が少し開いて親方のシャルラタンが顔だけを出す。目をギョロつかせて、群衆をねめ回す高岸さんの表情がなかなかの見もの。

小屋の幕が開くと、親方の笛に合わせて人形達が動き出す。左からムーア人、バレリーナ、ペトルーシュカの順に並び、背中の支え棒に支えられ、細かいステップを見せる。ペトルーシュカのイレールはさすが。イレールだと思うからよけいそうなのかもしれないが(んなはずはない?)存在感といい、ペトルーシュカの貧相さといい、元エトワールの踊りは目が離せない。濃いメークの下の顔はイレールだとハッキリわかるのに、昔のニジンスキーの表情にもどこか似たところがある。やがて3体の人形は広場に下りてくる。ペトルーシュカはバレリーナを好きになり、告白しようとするが、ムーア人にじゃまされ、倒れてしまう。
中幕が下りる。

幕が上がると、ペトルーシュカの部屋。シャルラタンがペトルーシュカを部屋に投げ込み、おとなしくしていろ、と言うようにして去る。部屋には何の家具もないが、魔法使いの肖像画が掛かっている。彼はムーア人への嫉妬に苦しみ、部屋の中を走り回る。足の動きが細かいが、どこか頼りなく、情けなさそう。イレールはとても上手いと思う。彼は負け犬の自分の存在を呪い、自分に魔法をかけ人間の心を吹き込んだ魔法使いを呪う。ドアからバレリーナが入ってくる。彼は喜び、彼女の気を引こうとするが、彼女は戸惑い、出て行ってしまう。絶望した彼は、肖像画の下の壁に飛び込み、壁に穴を開けてしまう。幕。

次の幕が上がると、ムーア人の部屋。どちらの部屋も、芝居小屋の幕があいた時のそれぞれの背景と同じ模様の壁紙になっている。この部屋には立派なベッドがあり、その上で寝ているムーア人は、オレンジ(?)を投げ上げて弄んでいる。バレリーナが入ってきて、彼の心を虜にする。二人が仲良くデュエットを踊っているとペトルーシュカが入ってくる。彼は二人をなじるので、剣を持ったムーア人に追いかけ回され、追い出される。

外では相変わらずのお祭り騒ぎ。雪合戦の雪玉が飛び交っている。ロシア風の冠を着けた白い衣装の女性が、ピンクと緑に白い水玉のマントを着けた若い娘達を率いて入ってきて、娘達はマントを次々脱いで男に預け、軽装になって、白いハンカチを振って踊り出す。バルコニーの上から男が長い毛皮のマフラーを下に垂らして子供が飛びついて触ろうとすると上げてしまったり、釣り竿の先に毛皮のついたのを上下させ、子供を釣るようなマネをしている。皆でスクラムを組んで、3〜4人から7〜8人の組になったりして踊りが盛り上がっていく。この時間が結構長いので、これは中で人形達が色々やっている間の外の動きなのかな、と思う。

と、悲鳴が起こり、小屋からペトルーシュカが走り出てくる。大刀を持ったムーア人に追いかけられている。あとからバレリーナもついて来て止めようとするが、ムーア人に切りつけられてペトルーシュカは倒れる。ムーア人とバレリーナは上手に去っていく。倒れたペトルーシュカは一度息を吹き返し、起き上がろうとするが力尽きて倒れ、絶命する。周りの群衆が驚いてペトルーシュカを取り囲む。シャルラタンが出てきて、心配ない、これは人形なんだから、と持ち上げると、それは藁人形に変わっている。人々が安心して、去っていき、シャルラタンが人形を抱えて小屋に戻ろうとすると、小屋の屋根の上にペトルーシュカの亡霊が現れ、ひとしきり踊って、息絶える。シャルラタンは腰を抜かさんばかりに驚き、慌てふためく。

子供の頃読んだバレエのストーリー紹介本にこの「ペトルーシュカ」が出ていたのだが、長い間見る機会がなかった。昨年のディアギレフ・プロでやっと初めてこの演目を見られたのであった。思っていたよりもなかなか面白く、ことに今回イレールの演じたペトルーシカは秀逸だと思う。前回の首藤さんも良かったが、さすがパリオペも元エトワール。情けなキャラのペトルーシュカを見事に演じきっていた。Bキャストの中島さんもなかなか良く頑張っていた。少し小柄には見えたが。
東バはいつも色々文句をつけながら見ているが、「ドンキ」と「ザ・カブキ」そして、この「ペトルーシュカ」は、このバレエ団ならではの良さがあると思う。

「舞台芸術の世界」展

舞台芸術の世界

合同ガラの合間に、東京都庭園美術館で行われている「舞台芸術の世界」展に行って来た。 2日のBプロの前に行ったので、ほとんど開館と同時に入ったのだが、量が非常に多くて結構見応えがあり、時間いっぱい見てしまった。公式サイトはこちら

バレエ・リュスの美術が中心で、衣装は結構時代色が現れており、この衣装で踊るのは大変だっただろうな、というものも多いが、数はさほどではなかった。バレエ「クレオパトラ」のアムーンの衣装と、オペラ「薔薇の騎士」のゾフィーの青い衣装が圧巻であった。

アムーン  ゾフィー 
アムーン                    ゾフィー

やはり多いのは、イラスト。特にジョルジュ・バルビエの絵が多く展示されていた。ちょっとビアズリーに雰囲気が似ていて、好きなコレクションの一つだ。しかも、私はその時まで知らなかったのだが、薄井憲二氏のバルビエコレクションは相当な数にのぼるようだ。最近まで兵庫県立芸術文化センターにも展示されていたそうだ。その中でも数点ほどしか出品されていないが、バレエファンには馴染みの深い、かなり有名なものが多かった。

シェヘラザード 「シェヘラザード」  アルミードの館  「アルミードの館」                              

      「牧神の午後」 牧神の午後 「ペトルーシカ」 ペトルーシカ     

薔薇の精 「薔薇の精」     クレオパトラ 「クレオパトラ」

ダンスマガジン等でお馴染みの鈴木晶さんのサイトのデータベースにもこの絵が紹介されている。バレエ・リュスの演目の中には現在上演されていないものもあるが、こことリンクしているサンドラさんのサイトに詳しい解説がある。展覧会での解説とほぼ等しい。

その他、「金鶏」や「ボリス・ゴドノフ」「イーゴリ公」等オペラ関係のものもあった。「金鶏」は漫画「アラベスク」にも引用されているので少し興味を持ったのだが、現在はほとんど上演されていないようで、ストーリーの解説を読んでも、案外退屈かもしれないとは思った。
バレエ・リュスのプログラムや、写真、その他の絵画もあったし、衣装デザイン画には仕立て人への注意書きまでついていて、おもしろかった。

また、「アレクサンドル・ブノワ」の名前もあり、モスクワのボリショイ劇場では毎年その名を冠したブノワ賞の表彰が行われているが、舞台美術家のようだ。こちらに詳しい記述がある。
図録が厚くて重く、本当にほしかったのだが持ち帰るのが大変そうで諦めた。リュスの演目を踊るダンサーのポーセリン(陶器像)もあった。

この美術館は、2度目だが、アールデコ様式の旧朝香宮邸は、美しくてこの展示会に相応しいと言える反面、部屋が細かく仕切られているため、見ていくのが小忙しく感じられる。しかし今年の1月に「アール・デコ展」で初めて訪れた時は、展示品だけでなく、建物の美術にもため息が出た。偶然にもその時買い求めたクリア・ファイルにバルビエデザインのものもあった。バルビエはファッション・プレートも数多く描いている。今回は時間が少なくあまりゆっくり見られなかったので、前回しっかり建物を見ておいてよかったと思う。

バルビエファッションプレート

時間が足りなくてビデオでの作品上映も見られず、物品売場に立ち寄る暇もなかったが、あまり大したものは売られていなかったそうなので、諦めもついた。7月末から始まっており、この夏はバレエ公演で上京したおり8月に2泊したものの、全て午前中は展示会等に費やしたが、この展示が一番良かったので、バレエファンなら是非足を運んでほしいと思う。もう残り1週間を切ったが、まだの方は是非。私だって、できるものならもう一度行きたいくらいだ。
そして、ニジンスキーの踊った演目のイラストを見て、あらためてマラーホフが「ニジンスキー・プロ」を降板したのがつくづく残念に思えた。


ダヴィンチ10月号

ダヴィンチ10月号が発売されている。
「テレプシコーラ」続編の新連載がないかと思って覗いてみたのだが、まだなかった。来月号の予告にも出ていなかったので、いつから始まるのか気になるところ。

代わりと言ってはなんだが、魔夜峰央の読切バレエエッセイマンガ「ミーちゃんバレリーナ」が載っていた。これは先月号に予告があったから知ってはいたのだが。パタリロも登場し、魔夜氏がバレエを始めることになった経過が描かれている。相変わらずバカバカしく可笑しいので、興味のある方はどうぞ。

ボリショイ&マリインスキー合同ガラBプロ最終日

9月2日(日) 14:00〜

宿泊したついでに、もう1回Bプロを見たけれど、見なくてもよかったかも。(?)
プログラムは前日と同じ。
さすがにダンサーの皆さんはお疲れらしく、前日より良かったという人の記憶がない。
シクリャーロフ君は1日目と同じところでミスをしていたし、さらにもう一つふらついていた。
ロブーヒンも、前日の「タリスマン」で張り切りすぎたのが裏目に出て、見ているだけでヨレヨレなのがわかった。
それ以外は、前日とほぼ同じだったように思う。
1日目「ミドル・デュエット」の時、ついうとうとしてしまったので、2日目に見られたのはよかったけど。

特筆すべきはフィナーレ。
他の日と同じように、ダンサー達が揃ったところへ、ドサッとテープが落ちてきたと思うと、金粉のような紙吹雪の嵐。ダンサー達はテープをかき分けて前の方へ出てきた。アレクサンドロワが、紙吹雪をオケピに撒いていた。彼女は本当にお茶目な人だ。昨年の来日の時も、自分の出演しない日、終演後デマチしている人達のところへいち早く出てきて、サインをサービスしてくれた。来年も絶対見るからね〜 「ドンキ」は絶対踊ってね。「明るい小川」は、フィーリンの女装が絶対見たいし、「白鳥」もグリゴロ版だそうなので楽しみ。オデットでなくても、名だたるソリスト達が花嫁候補の踊りで頑張ってくれそうだし、「ロシアの踊り」もあるし。前回は(97年だけど)ワシリーエフ版なんて変なものを見せられちゃったから。
ネッリちゃんとアルテム君だけフィナーレにいなかったのが気になった。前日はいたはずなのに。どうしたんだろう。3回くらいステージ上を見回して探してしまった。
シクリャーロフ君は立っているだけだと、本当に美しくて可愛くてマンガに出てきそうな王子様みたい。あとはテクニックだけね〜(これが1番大事よ!) 応援してるから、頑張るのよ。(おばさんモード全開)《笑》

何回ものカーテンコールの後、最後に閉じたカーテンの内側からダンサー達の拍手が聞こえてきた。それを聞いてまた帰りかけた観客が拍手したので、再びカーテンが上がり、スタンディングオベーションとなった。観客と出演者の温かい交流のうちに幕が下りたという感じで、最後にとても幸せな気持ちになれた。ただ、これだけの公演なのに、一度も主催者からの花束の贈呈がなかったのは淋しかった。

色々文句もつけたが、終わってみれば楽しい公演であった。ただ、演目的に(特にマリインスキー側)昔、凄いダンサー達で見たものが多かったので、やや新鮮味に欠ける嫌いがあったし、どうしても、当時の超絶ダンサーの思い出が強いので、やや不満もあった。長いことバレエを見ている観客は皆同じような思いだったのではないだろうか。まぁ、若手のダンサーの今後が楽しみ、という公演だったとは言える。
今回踊られた演目は、ニーナガラ1&2や、エッセンシャルバレエ、キーロフバレエ等の映像に結構たくさん残っている。


9月9日N響アワー「作曲家がバレエと出会うとき」

新聞の番組欄で見てあわててチャンネルを変えた。本日のN響アワー、まず1曲目は「眠れる森の美女」。ストラビンスキーの「火の鳥」もやるらしい。
このブログ見ている人、今すぐチャンネルを教育TVに。

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これは、今年の6月13日に東京文化会館であったN響コンサートの放送らしい。残り1曲は、ルーセル作曲「バッカスとアリアーヌ」だったが、音楽はもちろん、バレエもそんなのがあったなんて聞いたこともない。バレエ・リュスのことを盛んに言っていたから、当時フランスで上演された演目なのだろう。
オペラ座の依頼で作曲したそうだが、バレエ自体はあまり出来がよくなかったらしい。音楽だけは残ったようだ。

指揮はアシュケナージ氏。久しぶりだが、まだお元気でご活躍のようだ。う〜ん、この放送のことはあまり他のブログや、バレエに関する放送をよく予告しているサイトにも出ていないようだった。
「バッカスと…」はともかく、久しぶりで「火の鳥」が聞けてよかった。(このCD持っていないのだった。「眠り」はもちろんスイス・ロマンドの全曲盤があるけど)

<追記>

ギリシア神話のアリアドネの話は私も知っていた。クレタ島でミノタウロスの迷宮から王女アリアドネの助けで脱出したテセウスは、アリアドネをナクソス島に置き去りにする。助けてもらったくせに非情な男。もしかして、アリアドネはあまり魅力的な王女ではなかったのかしら?(笑) その後、彼女はバッカス(ディオニュソス)に嫁いだという話もある。

確かめようと思い、Wikipediaを見たら、この曲「バッカスとアリアーヌ」のことも記述されていた。アリアーヌというのは、アリアドネのフランス語読みなのね。

ボリショイ・マリインスキー合同ガラBプロ(続き)

9月1日 18:30〜 (続き)

<ボリショイ・バレエ>

*「ばらの精」 ニーナ・カプツォーワ イワン・ワシリーエフ

セットはAプロと同じ。カプツォーワは、確実に成長していて、美しい少女を演じていた。が、ワシリーエフは、まず身長がないのが致命的。加えて、あの大腿の太さ。手足が長くないため、全然美しいばらの精には見えないし、衣装もよくない。ばらの花がついていなくて、まるで麻袋。この演目はテクニックだけではダメなのだ。少女だけでなく、観客を魅了するようなセックス・アピールがなければ。その点、Aプロのコルプも、前回ルジガラで踊ってくれた時の方がなまめかしい色気があったように思うのだが。それにしても、この踊りは難しいと思った。片手を曲げ、反対の手を後に伸ばして揺らしながら踊る、その手の動きも、本当に難しい。これが美しくできるダンサーは希有だ。もちろん、最初と最後の跳躍も。それができるダンサーを見ていると、どうしても辛口になってしまう。

*「ライモンダ」 ネッリ・コバヒゼ アルテム・シュピレフスキー

ネッリちゃんは、本当に美しいバレリーナだ。万博のロシア・ガラでもニカさんと「ライモンダ」を踊ってくれ、初めて見たのだが、また一段ときれいになったように思う。あの時はいかにもライモンダという感じの青いチュチュだったのが、今回は白いチュチュでボディスが薄いグリーンがかっていて装飾が美しい。アルテム君も白いマント付きの衣装が素敵だ。だけど、アダージオだけというのが短かすぎて残念というかもったいないというか。まさか、アルテム君、この演目を十分踊れないのではあるまいね。

*「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ エカテリーナ・クリサノワ ドミトリー・グダノフ

グダノフはベテランなのか少し落ち着いた感じがする。クリサノワは若そうだが、なかなかいい踊りをしていたと思う。黒鳥のヴァリがグリゴロ版でよかった。

*「スパルタクス」  スヴェトラーナ・ルンキナ ルスラン・スクヴォルツォフ

第3幕のスパルタクスとフリーギアのパ・ド・ドゥ。ルンキナはとても美しく、まっすぐ伸びた脚といい、長い手といい、「ジゼル」よりも気に入った。アクロバティックにリフトされた時のフォルムがとても美しい。スクヴォルツォフもなかなかハンサムで、力が強く、リフトが素晴らしい。ボリショイの「スパルタクス」は彼やクレフツォフなど、やや地味かもしれないが堅実で力強いダンサーが務めている。ウアヴァーロフ、ツィスカリーゼ、フィーリン等とはまた違ったタイプのヒーローで、層の厚さを感じさせる。全幕を見損なったので、いつか是非見たいものだ。

* 「ミドル・デユエット」 ナタリア・オシポワ アンドレイ・メルクリエフ

う〜ん、ラトマンスキーの振付はどうも何だか。初日は睡魔に襲われた。次の日見たらまぁ、面白いことは面白かったが。

* 「ドン・キホーテ」 マリーヤ・アレクサンドロワ セルゲイ・フィーリン

これはもう、最高だった。さすが、ボリショイのスター・ペア。フィーリンのこういう演目は初めて見るが、繊細な踊りだけでなく、ダイナミックな技もピシッと決めて、カッコイイ。アレクサンドロワはもう、よう、姐さん、オットコ前!と声をかけたくなるような、豪快で気持ちのいい踊りっぷりは、ホント陽性な人だ。う〜ん、やっぱり、ボリショイの「ドンキ」はこうでなきゃね。来年の来日公演は、絶対マーシャが主役の日を押さえるゾ、と、鬼が笑うようなことを誓う私なのであった。

* フィナーレ

Aプロと同じように(曲は違うが)、それぞれのペアの見せ場を披露。最後も集合写真のように並んで終わり。今度はマリインスキーが先に、指揮者を迎えに行く。芸術監督のお出ましがなかったのは、TV放映がないからだと思われる。放送はAプロだけ、しかも抜粋のようだ。できるだけいい所をたくさん放送してほしいな。

A・Bプロマチソワすれば1日で両方楽しめると思ったのだが、Bプロが終わったら9時半過ぎていて、やはり日帰りは無理、宿泊することにしておいてよかった。初台に10時間以上いたわけで、ものすごく疲れた。やはり関東在住の人は、かえってマチソワはしない人が多いようだった。


ボリショイ&マリインスキー合同ガラBプロ

9月1日(土) 18:30〜 

<マリインスキー・バレエ>

*「アルレキナーダ」 エフゲーニャ・オブラスツォーワ アントン・コルサコフ

オブラスツォーワはやはり、とっても可愛い。白とピンクの虹のような光沢のチュチュが本当にお人形みたい。コルサコフはちょっと太め? この演目特有の黒いアイマスクのようなメークで、怪しい雰囲気タップリ。あまりにもクラシカルないかにもマリインスキーらしい演目で、幕開けには相応しかった。

*「病めるばら」  ウリヤナ・ロパートキナ イワン・コズロフ

プリセツカヤの「薔薇の死」と同じだそうで、曲もマーラー5番だし、ロパートキナだし、と期待したのだけど、う〜ん、この曲はあまりにも色々なバレエに使われていて、他のイメージが入り込むのがマイナスなのか、衣装の色がどぎついピンクで、葉っぱを表すような濃いグリーンの冠型髪飾りもセンスがないというか、期待し過ぎたのか、あまり好みではなかった。学生時代に好きだったウィリアム・ブレイクの詞と何かイメージが合わなくて、全体的にはあんまり感動しなかったのが残念。ロパートキナの踊りは相変わらずフォルムが素晴らしいのだが。プリセツカヤの作品はどうだったんだろう。コズロフ君のサポートはよかったと思う。

*「眠れる森の美女」 アリーナ・ソーモア アンドリアン・ファジェーエフ

ソーモアはチャイパドよりは良かったと思うが、ゴールデン・ガラで踊った時の方がまだ丁寧に踊っていたような。それにしても、王女の気品が感じられず、エラソーな、媚びるような表情が気になった。その辺もっと精進が必要なんでは? ファジェーエフはノーブルな王子で、お疲れ様でした。今の彼に本当につり合うオーロラ姫を踊れるマリインスキーのダンサーって誰なんだろう。オブラスツォーワのような可愛らしいタイプがマリインスキーではあまり重宝されないのが不満。(かつてのラリッサ・レジュニナみたいに)

*「ジゼル」 オレシア・ノヴィコーワ ウラジミール・シクリャーロフ

ノヴィコーワはルンキナに比べると体型上ちょっと不利かもしれないが、霊的なジゼルを踊っていたように思う。が、シクリャーロフ、またしてもミスっちゃった。それにリフトの姿勢が腰を落としすぎ。荷物を持ち上げるんじゃないんだから。容姿は申し分ないんだけどね〜 やっぱりテクニックがなければそれがかえって鼻についてしまうかも。まだ若いのが救いなんだから、頑張ってくれとしか言えない。

*「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」 イリーナ・ゴールプ イーゴリ・コルプ

これも見慣れてきたので、客観的に見られるようになってきた演目かも。やはり、マリインスキーでこれを踊りこなせるのはコルプくらいなんだろうね。が、パートナーは他にいないのかい?
この演目では日焼けしていても問題ではないけど、ゴールプの変な色気は不要だと思う。これはもっとシャープに、無機質に、金属的に踊ってほしい。(またギエムで見たくなってしまう)

*「タリスマン」 エカテリーナ・オスモルキナ ミハイル・ロブーヒン

これはとっても素敵だった。 プティパの秀作のパ・ド・ドゥの一つ。 オスモルキナも美しく踊っていたし、ロブーヒンのダイナミックな跳躍は目を引いた。

*「瀕死の白鳥」 ウリヤナ・ロパートキナ

これだけA・B共通の演目。やはりロパートキナの「瀕死」は素晴らしい。やっぱり「白鳥の湖」とは白鳥の衣装は微妙に違うものなのね。

*「海賊」 第2幕のパ・ド・ドゥ  ヴィクトリア・テリョーシキナ レオニード・サラファーノフ

昨年の来日公演でも同じペアで見た演目。サラファーノフ君の衣装のサスペンダーは、ルジさんのと微妙に違っているのが嬉しい。まぁ、私にはしっかり基本があるので、好きなだけ超絶技巧を繰り出してやっておくれ、という心境。相変わらずの、コレーラばりのテクで、体をひねって脚で大きく円を描くあの跳躍は凄い。会場も大いに盛り上がる。テリョーシキナも不動のテクニックで、ゆとりのフェッテで見せる。彼女には何一つ文句はないが、この超絶ペアも、サラファーノフがテリョーシキナの倍ほど頭が大きいのでバランスがいいとは言えないのが残念なところ。

(to be continued)


ボリショイ&マリインスキー合同ガラAプロ

9月1日 13:00〜 (続き)

<マリインスキー・バレエ>

*「ばらの精」 イリーナ・ゴールプ  イーゴリ・コルプ
椅子の他、センターやや右寄りに赤いバラのたくさん入った白い鉢が立っている。窓がないのがちょっと不満。
ゴールプは噂による予想以上に日焼けしていて、南の島の舞踏会じゃないんだから。目が元々大きいところへ、シャドークッキリメークなので、南洋系のお生まれみたいだわ。今回マリインスキーのダンサーはかなり日焼けしている人が多くて、バカンス気分で日本に寄ったんじゃないかと思うような。このお値段でバイト感覚でやられちゃたまりません。アジアをなめているんじゃないでしょうね、とやや怒りが。
コルプの薔薇の精はDVDで見ているけど、相変わらず怪しくて、別の意味で不思議な魅力がある。私の基本は別にあるけど、こういう薔薇の精も悪くないわね。

*「サタネラ」(ヴェニスの謝肉祭より) エフゲーニャ・オブラスツォーワ ウラジミール・シクリャーロフ 
オブラスツォーワは本当に可愛いくてお人形のよう。シクリャーロフも美形度は今回No.1と言えるだろう。彼の後姿でちょっとお尻のラインが気になってしまったけど、次世代のノーブルな王子様候補。この演目は初めてではないが、最近はあまり見る機会が多くないので細かい振付は記憶が薄い。最後に立っているオブラスツォーワにシクリャーロフが跪いてギュッと抱きしめるところが印象的だったが、ちょっとタイミングが怪しかったかな。シクリャーロフ君もう少し練習しなさいね。ただ今王子様道特訓中のはず。

*「三つのグノシエンヌ」 ウリヤーナ・ロパートキナ イワン・コズロフ
ロパートキナはやはりマリインスキーの至宝。短いガラのコンテでさえも、全幕と同じほどの感動を与えてくれるバレリーナというのは数は多くないが、その中でも希有な存在だ。
彼女の透明な美しさがモダンでも生かされ、と言ってクラシックの時とはまた別の顔を見せてくれる。パートナーのコズロフも、長身・美形で、上半身はギリシア彫刻のようだ。今回サポートに徹していた感じだが、ロパートキナが指名しただけあってサポート力は力強く、彼女を本当に美しく見せてくれるし、落ち着いた静かな雰囲気の中に確かなテクニックを感じる。今公演一番の掘り出し物という感じ。ソロで踊るところも、もっと見てみたい。

サティの「グノシエンヌ」は、マリインスキーのピアニスト、アレクサンドラ・ジーリナ女史によるステージ奥に置かれたピアノの生演奏で、「ジムノペディ」と並んで好きな曲なので(「ジムノペディ」はもはやちょっと一般的すぎて「グノシエンヌ」の方がオシャレに聞こえる)いっそう感動的だった。これだけはもう一度見たかった。

*「エスメラルダ」よりディアナとアクティオンのパ・ド・ドゥ  エカテリーナ・オスモルキナ ミハイル・ロブーヒン
この演目は(も)しっかりデフォルトがあるけれど、オスモルキナは自分の中のディアナのイメージに合っていて、美しくしっかりした踊りで不安定なところが全くなく、とてもいいと思えた。ロブーヒンはがっしりした体格なので、鹿どころか熊に変えられても合いそうな(ごめんなさい)力強いアクティオンで、ジャンプも高く、高度な技を見せてくれた。でもいつも思うけど、ディアナの持っている弓らしき棒は何とかならないのかしら。あの方が踊りやすいのだろうか。女性用と言っても、小さめで「アポロ」のような弓の形にならないのかな、と思うのは素人の考え?

*「グラン・パ・クラシック」 ヴィクトリア・テリョーシキナ アントン・コルサコフ
チャイパドと並んで音楽と共に好きな演目なのだけれど、難しいせいか、あまり見る機会がない。テリョーシキナはさすがのテクニックで、安心して見られるし、余裕すら感じられる。生で見たこの演目では一番の出来だと思う。若いけど、次世代のトップダンサーは彼女、と思える。コルサコフは印象に残っていないので普通だったのかな。(スイマセン)

*「チャイコフスキー・パ・ド・ドウ」 アリーナ・ソーモア アドリアン・ファジェーエフ
「グラン・パ・…」の次がコレ? せっかくのいい演目の影が薄くなるじゃ〜ないの、と文句を言いかけたら、ソーモアって… 脚は長くてしなり方もすごく、バレリーナとしては恵まれた体形なのだが、それが裏目に出て、足捌きが追いつかず音楽に乗り切れていない。せっかくのチャイパドで、しかもマリインスキーなのに、こんなものを見せられようとは。ヴィシニョーワを連れてこい、と言いたくなるほどだった。いいお手本がいるのだから、もっと精進してね。というか、彼女「チャイパド」を踊るのは(百年とは言わないが)まだ早すぎるのでは。パートナーのファジェーエフが気の毒に思えた。この二人を組ませるのって、なぜ? 彼は昨年の来日公演といい、パートナーに恵まれていないような気がする。マリインスキーきってのダンスール・ノーブルなのに。背があまり高くないのが災いしているのかしら。

*「瀕死の白鳥」 ウリヤーナ・ロパートキナ
口直しというわけではないが、ロパートキナの「瀕死」が見られてよかった。当たり前そうで、意外と見る機会がない演目だ。ボリショイのプリセツカヤやニーナの方が見る機会が多かったのだが、あんな風に腕を波打たせない(あれはあれで好きなのだが)静かな動きで後ろ向きに登場。やはりどこまでもロパートキナのクラシックという感じで、静謐で透明感があり、大げさでもドラマティックでもないが、心に深く沁みる白鳥の静かな生の終わり。ふと、「アラベスク」の、ノンナ@キーロフとラーラ@ボリショイの「瀕死」対決を思い出してしまったのは私だけだろうか。「レニングラード(=キーロフ=マリインスキー)の良さは全てを押し殺したところにある」と言ったミロノフ先生の言葉を思い出してしまったわ。といえば、ロパートキナの踊りの全てを語れそうな。古き良きマリインスキーの伝統を体現しているバレリーナはもはやロパートキナだけ? とはいえ、彼女の踊りには、自身のバレエ芸術に対する厳しさも垣間見ることが多いのだが。

*「ドン・キホーテ」 オレシア・ノヴィコーワ レオニード・サラファーノフ
サラファーノフは、超短髪で登場。どうしちゃったんだ?と一瞬思ったけど、前回髪が立っちゃったりしてたから防止策なのかも。(ファジェーエフは今回も立っていた。二人とも似た柔らかそうな髪だから)個人的にはクラシック演目ではあまり好みの髪型ではないのだが。彼のドンキはやはり超絶テクニック爆発というところだろうか。この人のジャンプは空中で一瞬静止することができるほどのもの。ガラのトリだから、いやが上にも張り切る、張り切る。ボリショイのワシリーエフを意識してるでしょう?あなた、ってくらい。ノヴィコーワもしっかりそれに応えて踊っていた。あまり見たことがなかったが、いいダンサーだ。

*「フィナーレ」
「ドンキ」の二人のリードで、全員が登場、女性が前、男性が後一列に並び、お互いのパートナーと一緒になって一旦退場しつつ、各出演者が次々と一組ずつ自分の演目のハイライト部分を披露して捌けていく。最後全員が揃い、4〜5列になり、前の方は座り、後へ順に高くなって、最後列は女性を男性がリフトして終わり。とっても盛り上がった。やや打ち合わせ不足なのか、タイミングが少し合わなかったのはご愛敬。
アレクサンドロワがボリショイの指揮者、ロパートキナがマリインスキーの指揮者を紹介し、コールが続く。最後、両バレエ団の芸術監督まで登場。これはこの時だけで、NHKのカメラが入ったせいのようだった。10月5日(金)の芸術劇場で一部放映があるらしい。Aプロは1回しか見なかったので、放送が楽しみだ。

ボリショイ&マリインスキー合同ガラ

見てきたのはいいのだけど、今週は凄く仕事が忙しくなるということを失念していたし、先週のうちに根回しも十分できず、オマケにブログの管理者のページがリニューアルしたら、慣れないせいか、すごく使いにくい。アップデートの時間が早くなるということだったので新しい方を使用しているのだが...前の方が使いやすかったわ。

ということで、とりあえずの感想だけ。(すでにAプロの記憶が怪しい)

Aプロ 9月1日(土) 13:00p.m.〜 新国立劇場大ホール

<ボリショイ・バレエ>

*「エスメラルダ」 エカテリーン・クリサノワ ドミトリー・グダノフ

クリサノワの衣装が濃いグリーンで、(ボディスは黒っぽかったけど)オッと思ったけど、タンバリンを打つのが、タイミングが悪いのが気になった。あれって、やっぱり難しいのかしら。パリオペのアニエスはわざとリズムをずらしていたし、一度スパッと音楽に合うタンバリン打ちを見てみたい。今までで一番印象的なエスメラルダはタン・ヤンヤンだった。

*「マグリット・マニア」 ネッリ・コバヒゼ アルテム・シュピレフスキー

結構好きなルネ・マグリットの絵にインスピレーションを受けてダンスに表現したというので、ちょっと期待していたのだが、終わるまでそれを忘れているほどで、後で「どこがマグリット??」と思ってしまった。ネッリちゃんは真っ赤なロング丈のドレスが似合う。可愛くて上手で、一昨年万博で見た時より成長したと思う。スリットから出た長い脚がセクシー。白いシャツにサスペンダー付きの黒いパンツのアルテム君もベルリンにいた頃よりは成長しているようだが、背も高くてイイ男なんだから、もう少しそれを生かすメークを工夫したら?と言ってあげたかった。(顔は)なんだかフツーのオジサンぽくなっていた。マグリットならあの帽子をかぶせたらどうよ?と思ったりもした。音楽は賛否両論あったようだけど、私としては思い入れの深いベートーベン7番に打楽器がかぶさっていくのが何とも興味深かった。何となくもう一度見たい気がする。

*「海賊」より1幕の「奴隷の踊り」 ニーナ・カプツォーワ アンドレイ・メルクリエフ

プティパの振付、とあったけど、衣装はどうもラトマンスキー版のようで、色の感じがチロリアン。この「奴隷の踊り」というタイトルはどうも好きになれない。奴隷市場でのランケデムとギュリナーラの踊りなのに。で、カプツォーワはベールを被って出てくる。ドンキのキューピッドのイメージが強いが、とても上手いし可愛らしかった。メルクリエフも頑張っていたが、マリインスキーでファジェーエフや昔ザクリンスキーが踊っていたのに比べると、柔らかくはなったがちょっと安定感に欠ける。張り切りすぎたのか、両手を着いてしまったのが惜しい。精進してください。

*「ジゼル」 スヴェトラーナ・ルンキナ ルスラン・スクヴォルツォフ

ルンキナ、この演目は初めて見て、キレイだと思ったが、ちょっと精霊の幽玄な感じには見えないところがあった。顔が小さくてスタイルも良いけど、やや元気ありすぎるのか、まだこの世に未練タップリに見えてしまった。スクヴォルツォフは普通にノーブルな感じだった。あまり個性的なアルブレヒトばかり見ていると何かを期待してしまうのだが、こういう透明感のあるアルブレヒトもいいかな。

*「ファラオの娘」 マリーヤ・アレクサンドロワ セルゲイ・フィーリン

さすがボリショイのトップ・ダンサー二人の共演とあって、素晴らしかった。フィーリンの足捌きはいつ見ても見事。アレクサンドロワのオーラも素晴らしい。この人は膝から上の筋肉が凄いので、クラシック・チュチュはちょっとキビシイ時もあるのだけど、安定したテクニックは言うことなしで、安心して見ていてられる。紫の孔雀をモチーフにした衣装は本当に美しい。

*「パリの炎」 ナタリア・オシポワ イワン・ワシリーエフ

ワシリーエフの卓越したテクニックに酔いしれた。斜めに空中で回転(キリモミ状態)する技は、人間業とは思えないほどのテクニックの限界ギリギリのところを見せてくれた。オシポワも、素晴らしい回転技を繰り出して、ボリショイのトリの演目にふさわしく、客席も大いに盛り上がった。衣装がもう少しパンチがきいていると言うことないのだけど。(同じ白にトリコロールでも、もう少し締まった感じのデザインを見ているので)

やはり、トリの演目は派手なのを持ってきて、若手二人が踊ったのだが、何と言っても素晴らしいのはベテランのアレクサンドロワ、フィーリン組だった。他のダンサー達とは格が違うという感じだった。昨年のボリショイ公演に続いて、また来てくれて本当にありがとう、と思った。

(to be continued)

雑誌「high fashion」のスタッフがルジガラに

high fashion10-2007

隔月刊なので今頃になってしまうのだが、「high fashion」10月号の編集後記によると、去る7月2日の「ルジすべ」公演に、スタッフ達が招待されたそうだ。4月号にルジさんの素敵な写真満載してくれたスタッフ達。公演の素晴らしさに感激したそうだが、仕事で行けない人もいたそうだ。2日の最終日ならきっと凄かったようだから、私も仕事で行けなかったので、見られなかった人達の残念な気持ちがすごくよくわかる。とはいえ、最初の2日間は見られたのだから、あまり文句を言ってはいけないのだが。

それにしても、(いつまでも言っているが)今回の日程はファンにとってはちょっと酷かった。日曜日を最終にしてほしかった。まぁ、新宿文化センターのリニューアル工事等で会場を抑えるのが難しかったのかもしれないが。大体あの会場自体不便なのだから、同じくらいの規模なら国際フォーラムCの方がずっとマシかもしれない。

等と言っているうちに、明日はもうマリインスキー&ボリショイ合同ガラ。どれほどこの公演を楽しみにしていたことか。初日は無事終わったようなので、残りの公演もキャストにケガなどないよう、最後まで無事に踊ってくれることを望んでいる。