坂東玉三郎特別舞踊公演
10月30日(火) 14:00〜 愛知県芸術劇場
今まで玉三郎の歌舞伎はもちろん、踊りも全く見たことがなかった。歌舞伎通の同僚は、歌舞伎で見た方がいいと言うし、舞踊なのでどうかと思い、一時やめようかと思ったが、歌舞伎好きのバレ友に、絶対見るべきと言われたので行ってきた。やっぱり行ってよかった。本当に素晴らしい公演だった。
今回の公演は、名古屋が皮切りのようなので、ネタバレが嫌な方は要注意。でも、踊りだからあまり気にしなくていいかも。
*阿国歌舞伎夢華(おくにかぶきゆめのはなやぎ)
出雲の阿国:玉三郎
名古屋山三:段治郎
女歌舞伎お菊:笑三郎
女歌舞伎お松:春猿
女歌舞伎:玉朗、笑子、笑羽、喜猿、笑野、喜昇、喜久於、猿紫
男伊達阿近:弘太郎
男伊達国猿:猿弥
これは、舞踊だけでなくセリフ回しもあり、雰囲気はやや歌舞伎に近いが、踊りもタップリあった。玉三郎以外では春猿しか知らないのだけれど、彼も歌舞伎では未見なので楽しみだった。
いつもの赤い緞帳とは違い、見慣れた芸術劇場がとても日本的に見える。和風のクリーム地に金糸織りの緞帳が開くと、天井からは桜が垂れ下がり、春爛漫の歌舞伎調の舞台。
京の野辺で、男伊達たちが、今評判の出雲の阿国の噂をしていると、阿国一座の女歌舞伎達が、踊りながらやって来る。
女歌舞伎達は、揃いのピンクの着物に、鬘に布を着せて、旅装束のような格好だが、阿国始め、お菊、お松は、艶やかな長めの着物姿で、髪も安土桃山時代の、細めで高い髷。特に阿国は裾も引きずった紺地に大きな柄の着物を、襟元も広く開けて着こなしているのがとても粋で、かぶき者と呼ばれた所以なのだろうと思われるような立ち姿がさすが。
阿国はいったん奥に下がると、今度はベージュ地に、中に紅葉や花々の散った金の枠(何という模様かわからないが)や、文字の書かれた枠のついた、これまた粋な着物に着替えて来る。初め、その上に透ける紫の被布を着けているが、鐘を胸に下げている。
一行は、戦乱で命を落とした人々や、阿国の恋人であった名古屋山三を鎮魂する念仏踊りを始める。小さなリンの音が愛らしい。
やがて、祈り始めた阿国たちの前に、亡くなった名古屋山三が現れる。阿国は夢かとばかり驚き、二人で舞い始める。
次に山三が、阿国に近頃創った新しい歌舞伎踊りを所望し、阿国が舞い始める。(でも、見ていてどのあたりが新しいのか、よくわからなかった。)そのうち山三の霊は姿を消し、阿国は悲嘆に泣き崩れる。彼女を、お松(春猿)が助け起こす。そして、一座は、桜吹雪の舞い散る中、再び踊りつつ、幕となる。
男伊達や阿国のセリフは少しあるものの、やはり踊りが中心なので、午後ということもあって時折睡魔に襲われ、気がつくたびに、目の前に立っている人物が違っている(笑)、という、相変わらずマチネに弱い私であった。
でもとにかく、舞台が明るく美しい。色彩もとりどりで、春の都踊りのような華やかさだった。
<休憩30分> (長っっ!!)
*鷺娘
鷺の精:坂東玉三郎
後見:守若、玉雪
長い休憩の後、客電が落ちて真っ暗闇の中、静かにお囃子が始まる。が、なかなか照明がつかないので、不安に思った頃、舞台中央にスポットに照らされて、白装束に透ける傘をさした鷺娘の姿が浮かび上がる。雪を表す紙吹雪がキラキラと美しい。
やがて照明がつき明るくなると、思ったよりお囃子の人数が多いのに驚かされる。
舞台は一転して冬景色。背景の枯れた木には雪が積もり、地面にはとろどころ雪の山ができている。後の池のほとりには銀色の枯れ草。(葦かも)
綿帽子のような白い布で顔の半分以上を覆った鷺娘が、傘をさしつつ、美しく舞う。真っ白な衣装に大きな真っ黒な帯。長い袖の端から、艶やかな赤がのぞいている。
足捌きが見事で、片足で立って、反対の足をゆっくりと前に出して進む場面がある。何気なくバランスをとっているが、結構力が必要だろう。それをさりげなくやってしまうのがさすが。
やがて、綿帽子を取り、雪山の前に屈み、傘をたたんで刺しておく。 その後、後見が現れ、引き抜きで、真っ赤な衣装に早変わり。日本舞踊の舞台でしばしば目にする引き抜きだが、さすが鮮やかだ。驚いたことに、帯まで無地だったのに模様が付いている。よく見ると、雪の結晶になっているので、江戸時代に創られたこの舞踊が、いつからそんな柄を用いるようになったのかと驚いた。ここでの舞は、恋の思い出を語っているという。
その後、舞台奥に姿を消すが、お囃子は続いている。出を待ちかねて、観客の拍手が大きくなる。きっと仕掛ける人がいるのだろう。二度目に大きく拍手が起こった後、再び娘の登場。今度は濃い紫の着物になっているが、髪飾りや簪も、さきほどの赤いものから、薄紫に変わっている。帯だけが同じ黒。その帯垂れを広げて、反り返ったりして、悩ましく踊る。
2度目の引き抜きで、淡いピンクの着物に。先ほど立てた傘を開くと、いつのまに変わったのか、不透明な和傘になっている。(多分、立てる前に、雪の書き割りの陰にいったん置いた時に入れ替えたのだろう)
その傘を放り上げたりして、楽しげに踊る。そして、傘を広げたまま置き、その陰に隠れるようにして、最後の引き抜きをすると、先ほどの着物の上に、鷺の羽の模様がついた薄く白い着物が現れる。髪も長くほどき、簪もなくなっている。背中を大きくそらせるのがすごいバランスだ。
よく見ると、左肩に血を思わせる赤い筋が見える。苦しげに舞う娘。
この娘は、鷺の精で、人間との道ならぬ恋に落ちてしまった咎を受け、翼をはためかせて苦しみ悶える。激しく雪が舞い散る中、やがて力尽きて、息絶えるのであった。
初めて見たあまりの幻想的な美しさ、哀しさに、心を打たれる舞であった。
そしてその姿は私の頭の中で、「瀕死の白鳥」を踊るバレリーナの姿に重なった。
これは日本版「瀕死」なのだ。バレエを知らない歌舞伎ファンが聞いたら怒るかもしれないが、命を失っていく美しく儚い鳥、その姿には洋の東西を問わず普遍的なものがあるに違いない、と感じさせた舞台であった。
もちろん、「鷺娘」の方が長く、恋の思い出を躍りで綴るという縦糸に、鮮やかな引き抜きによる色彩の変化を横糸に組んで、美しく切ない世界を描き出した日舞の傑作には違いない。いくら踊り手が上手くても、経験豊かで手際の良い後見役が存在しなければとうてい成り立たない舞台でもある。「瀕死の白鳥」にはそこまでの物語は存在しない。が、「娘に姿を変えた鳥」というイマジネーションの創り出す芸術が西洋・東洋共通に存在するということが一つの驚きであった。というか、この演目は初見にせよ、ストーリーとしてはある程度知っていたのだが、感動を目の当たりにして、儚い命の創り出す芸術の共通性をあらためて感じたのである。
1991年の世界バレエフェスティバルには、坂東玉三郎も出演したそうなので、演目を調べてみたところ、「紫陽花」(Aプロ)、ジョルジュ・ドンとの「デス・フォー・ライフ」(Bプロ)だったようだ。もしこの「鷺娘」だったら、西洋のダンサー達にどんな思いを抱かせただろうか、等と考えてしまったが、演目として長すぎるし、お囃子が大勢で大変だろうから、ありえないには違いない。「紫陽花」はラフマニノフの曲に、玉三郎自ら振付たもののようで、写真でチラリと目にすることはできるものの、どんなものだったか見てみたかったような気がする。
とにかく、休みをとって、平日のマチネを見に行った甲斐はあったと思う。さすがに観客はほとんど女性だったが、ほぼ満席だったようだ。
大きな感動をもらった舞台だった。
◎今後の公演
11月2〜4日 山口県下関市 下関市民会館(ここは何と3日間!)
6日(火) 石川県金沢市 金沢歌劇座
8日(木) 北海道札幌市 北海道厚生年金会館
13日(火) 東京都品川区 五反田ゆうぽうと
14日(水) 広島県広島市 広島厚生年金会館
15日(木) 岡山県岡山市 岡山市民会館
16日(金) 徳島県徳島市 徳島市立文化センター
19日(月) 鹿児島県鹿児島市 鹿児島市民文化ホール
20日(火) 大分県大分市 大分iichikoグランシアター
23日(金) 滋賀県守山市 守山市民ホール
24日(土) 兵庫県西宮市 兵庫県芸術文化センター
25日(日) 岐阜県各務原市 各務原市民会館
お近くの方は是非、未見の方、一度見ておいて損はない舞台だと思う。とはいえ、全公演14:00からのマチネだから平日はつらい。ぴあの席は完売の所が多いようだ。各会場に問い合わせた方がいいかも。各務原公演にもう一度行こうかしら。でも、もう席はないかもしれない。
今まで玉三郎の歌舞伎はもちろん、踊りも全く見たことがなかった。歌舞伎通の同僚は、歌舞伎で見た方がいいと言うし、舞踊なのでどうかと思い、一時やめようかと思ったが、歌舞伎好きのバレ友に、絶対見るべきと言われたので行ってきた。やっぱり行ってよかった。本当に素晴らしい公演だった。
今回の公演は、名古屋が皮切りのようなので、ネタバレが嫌な方は要注意。でも、踊りだからあまり気にしなくていいかも。
*阿国歌舞伎夢華(おくにかぶきゆめのはなやぎ)
出雲の阿国:玉三郎
名古屋山三:段治郎
女歌舞伎お菊:笑三郎
女歌舞伎お松:春猿
女歌舞伎:玉朗、笑子、笑羽、喜猿、笑野、喜昇、喜久於、猿紫
男伊達阿近:弘太郎
男伊達国猿:猿弥
これは、舞踊だけでなくセリフ回しもあり、雰囲気はやや歌舞伎に近いが、踊りもタップリあった。玉三郎以外では春猿しか知らないのだけれど、彼も歌舞伎では未見なので楽しみだった。
いつもの赤い緞帳とは違い、見慣れた芸術劇場がとても日本的に見える。和風のクリーム地に金糸織りの緞帳が開くと、天井からは桜が垂れ下がり、春爛漫の歌舞伎調の舞台。
京の野辺で、男伊達たちが、今評判の出雲の阿国の噂をしていると、阿国一座の女歌舞伎達が、踊りながらやって来る。
女歌舞伎達は、揃いのピンクの着物に、鬘に布を着せて、旅装束のような格好だが、阿国始め、お菊、お松は、艶やかな長めの着物姿で、髪も安土桃山時代の、細めで高い髷。特に阿国は裾も引きずった紺地に大きな柄の着物を、襟元も広く開けて着こなしているのがとても粋で、かぶき者と呼ばれた所以なのだろうと思われるような立ち姿がさすが。
阿国はいったん奥に下がると、今度はベージュ地に、中に紅葉や花々の散った金の枠(何という模様かわからないが)や、文字の書かれた枠のついた、これまた粋な着物に着替えて来る。初め、その上に透ける紫の被布を着けているが、鐘を胸に下げている。
一行は、戦乱で命を落とした人々や、阿国の恋人であった名古屋山三を鎮魂する念仏踊りを始める。小さなリンの音が愛らしい。
やがて、祈り始めた阿国たちの前に、亡くなった名古屋山三が現れる。阿国は夢かとばかり驚き、二人で舞い始める。
次に山三が、阿国に近頃創った新しい歌舞伎踊りを所望し、阿国が舞い始める。(でも、見ていてどのあたりが新しいのか、よくわからなかった。)そのうち山三の霊は姿を消し、阿国は悲嘆に泣き崩れる。彼女を、お松(春猿)が助け起こす。そして、一座は、桜吹雪の舞い散る中、再び踊りつつ、幕となる。
男伊達や阿国のセリフは少しあるものの、やはり踊りが中心なので、午後ということもあって時折睡魔に襲われ、気がつくたびに、目の前に立っている人物が違っている(笑)、という、相変わらずマチネに弱い私であった。
でもとにかく、舞台が明るく美しい。色彩もとりどりで、春の都踊りのような華やかさだった。
<休憩30分> (長っっ!!)
*鷺娘
鷺の精:坂東玉三郎
後見:守若、玉雪
長い休憩の後、客電が落ちて真っ暗闇の中、静かにお囃子が始まる。が、なかなか照明がつかないので、不安に思った頃、舞台中央にスポットに照らされて、白装束に透ける傘をさした鷺娘の姿が浮かび上がる。雪を表す紙吹雪がキラキラと美しい。
やがて照明がつき明るくなると、思ったよりお囃子の人数が多いのに驚かされる。
舞台は一転して冬景色。背景の枯れた木には雪が積もり、地面にはとろどころ雪の山ができている。後の池のほとりには銀色の枯れ草。(葦かも)
綿帽子のような白い布で顔の半分以上を覆った鷺娘が、傘をさしつつ、美しく舞う。真っ白な衣装に大きな真っ黒な帯。長い袖の端から、艶やかな赤がのぞいている。
足捌きが見事で、片足で立って、反対の足をゆっくりと前に出して進む場面がある。何気なくバランスをとっているが、結構力が必要だろう。それをさりげなくやってしまうのがさすが。
やがて、綿帽子を取り、雪山の前に屈み、傘をたたんで刺しておく。 その後、後見が現れ、引き抜きで、真っ赤な衣装に早変わり。日本舞踊の舞台でしばしば目にする引き抜きだが、さすが鮮やかだ。驚いたことに、帯まで無地だったのに模様が付いている。よく見ると、雪の結晶になっているので、江戸時代に創られたこの舞踊が、いつからそんな柄を用いるようになったのかと驚いた。ここでの舞は、恋の思い出を語っているという。
その後、舞台奥に姿を消すが、お囃子は続いている。出を待ちかねて、観客の拍手が大きくなる。きっと仕掛ける人がいるのだろう。二度目に大きく拍手が起こった後、再び娘の登場。今度は濃い紫の着物になっているが、髪飾りや簪も、さきほどの赤いものから、薄紫に変わっている。帯だけが同じ黒。その帯垂れを広げて、反り返ったりして、悩ましく踊る。
2度目の引き抜きで、淡いピンクの着物に。先ほど立てた傘を開くと、いつのまに変わったのか、不透明な和傘になっている。(多分、立てる前に、雪の書き割りの陰にいったん置いた時に入れ替えたのだろう)
その傘を放り上げたりして、楽しげに踊る。そして、傘を広げたまま置き、その陰に隠れるようにして、最後の引き抜きをすると、先ほどの着物の上に、鷺の羽の模様がついた薄く白い着物が現れる。髪も長くほどき、簪もなくなっている。背中を大きくそらせるのがすごいバランスだ。
よく見ると、左肩に血を思わせる赤い筋が見える。苦しげに舞う娘。
この娘は、鷺の精で、人間との道ならぬ恋に落ちてしまった咎を受け、翼をはためかせて苦しみ悶える。激しく雪が舞い散る中、やがて力尽きて、息絶えるのであった。
初めて見たあまりの幻想的な美しさ、哀しさに、心を打たれる舞であった。
そしてその姿は私の頭の中で、「瀕死の白鳥」を踊るバレリーナの姿に重なった。
これは日本版「瀕死」なのだ。バレエを知らない歌舞伎ファンが聞いたら怒るかもしれないが、命を失っていく美しく儚い鳥、その姿には洋の東西を問わず普遍的なものがあるに違いない、と感じさせた舞台であった。
もちろん、「鷺娘」の方が長く、恋の思い出を躍りで綴るという縦糸に、鮮やかな引き抜きによる色彩の変化を横糸に組んで、美しく切ない世界を描き出した日舞の傑作には違いない。いくら踊り手が上手くても、経験豊かで手際の良い後見役が存在しなければとうてい成り立たない舞台でもある。「瀕死の白鳥」にはそこまでの物語は存在しない。が、「娘に姿を変えた鳥」というイマジネーションの創り出す芸術が西洋・東洋共通に存在するということが一つの驚きであった。というか、この演目は初見にせよ、ストーリーとしてはある程度知っていたのだが、感動を目の当たりにして、儚い命の創り出す芸術の共通性をあらためて感じたのである。
1991年の世界バレエフェスティバルには、坂東玉三郎も出演したそうなので、演目を調べてみたところ、「紫陽花」(Aプロ)、ジョルジュ・ドンとの「デス・フォー・ライフ」(Bプロ)だったようだ。もしこの「鷺娘」だったら、西洋のダンサー達にどんな思いを抱かせただろうか、等と考えてしまったが、演目として長すぎるし、お囃子が大勢で大変だろうから、ありえないには違いない。「紫陽花」はラフマニノフの曲に、玉三郎自ら振付たもののようで、写真でチラリと目にすることはできるものの、どんなものだったか見てみたかったような気がする。
とにかく、休みをとって、平日のマチネを見に行った甲斐はあったと思う。さすがに観客はほとんど女性だったが、ほぼ満席だったようだ。
大きな感動をもらった舞台だった。
◎今後の公演
11月2〜4日 山口県下関市 下関市民会館(ここは何と3日間!)
6日(火) 石川県金沢市 金沢歌劇座
8日(木) 北海道札幌市 北海道厚生年金会館
13日(火) 東京都品川区 五反田ゆうぽうと
14日(水) 広島県広島市 広島厚生年金会館
15日(木) 岡山県岡山市 岡山市民会館
16日(金) 徳島県徳島市 徳島市立文化センター
19日(月) 鹿児島県鹿児島市 鹿児島市民文化ホール
20日(火) 大分県大分市 大分iichikoグランシアター
23日(金) 滋賀県守山市 守山市民ホール
24日(土) 兵庫県西宮市 兵庫県芸術文化センター
25日(日) 岐阜県各務原市 各務原市民会館
お近くの方は是非、未見の方、一度見ておいて損はない舞台だと思う。とはいえ、全公演14:00からのマチネだから平日はつらい。ぴあの席は完売の所が多いようだ。各会場に問い合わせた方がいいかも。各務原公演にもう一度行こうかしら。でも、もう席はないかもしれない。
愛知県文化情報センターのDM:インバルピント・ダンス公演など
愛知芸術文化センターからのDMが来て、11月14日(水)のインバル・ピント・ダンス公演「新作2007」などのお知らせが入っていた。(この公演については7月15日の記事「シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2007」で紹介済み)
今回は森山開次、大植真太郎らとの国際共同製作による新作で、宮沢賢治をモティーフにしたものだそうだ。
インバルが言うには、「宮沢賢治の物語はイマジネーションの宝庫。ファンタジックな作品になるんじゃないかしら」。
確かに、賢治の作品はイマジナティブだ。 服部有吉君も昨年の公演では「セロ弾きのゴーシュ」をダンス作品に仕上げていて、とてもファンタジックだった。あれは結構原作に忠実でわかりやすかったが、おもしろ不思議なインバルワールドがどんな風に仕上がるのか、とても楽しみ。
今回は、終演後、インバル・ピントとアヴシャロム・ポラックによるポスト・パフォーマンス・トークがあるそうだ。あまり遅くならないといいのだけど。
今年は本当に、愛知はあまりバレエ公演が充実していないけど、服部君の公演「ラプソディー・イン・ブルー」と、このインバルピントがちょっと出色というところか。(キエフはまたしても「くるみ」なのよね〜)
また、11月1日(木)18:45〜 愛知芸術文化センター開館15周年記念事業
『愛知と青春の旅立ち〜コンドルズと祝おう〜』 というのもある。
タイトルには笑えたけど、コンドルズというのは聞いたことがなかったので調べてみたら、すぐ検索で出てきた。
公式サイトはこちら。
どうやら学ラン着て踊る集団で結構有名らしい。5年前のセンター開館10周年記念事業に初登場したそうだ。チケットはもう8月1日に発売されているようだが、¥1,500と安い(15周年前売り特別料金って、もしかして語呂合わせ?)ので、ちょっと見てみようかな、という気になる。当日券は¥2,000だそうだ。
その他、ダンスではないが、県美術館で11月13日から始まる「ロートレック展」にちなんだ「ロートレック音楽会」というものがある。
アンサンブル・アミュゼ 11月22日(木) 0:15〜1:00p.m.
ミュゼット・ジャズ・バンド 12月1日(土) 2:00〜2:45p.m.
ロートレックにちなんだ音楽会って、一体どんなの? ロートレックと同時代の作曲家の作品中心だそうだが。「ミュゼット」はその時代にフランスで親しまれた大衆音楽だそうだ。「ロートレックの愛した美しきパリの雰囲気」が味わえるそうだが、両日とも私は行けそうもないけど。
今回は森山開次、大植真太郎らとの国際共同製作による新作で、宮沢賢治をモティーフにしたものだそうだ。
インバルが言うには、「宮沢賢治の物語はイマジネーションの宝庫。ファンタジックな作品になるんじゃないかしら」。
確かに、賢治の作品はイマジナティブだ。 服部有吉君も昨年の公演では「セロ弾きのゴーシュ」をダンス作品に仕上げていて、とてもファンタジックだった。あれは結構原作に忠実でわかりやすかったが、おもしろ不思議なインバルワールドがどんな風に仕上がるのか、とても楽しみ。
今回は、終演後、インバル・ピントとアヴシャロム・ポラックによるポスト・パフォーマンス・トークがあるそうだ。あまり遅くならないといいのだけど。
今年は本当に、愛知はあまりバレエ公演が充実していないけど、服部君の公演「ラプソディー・イン・ブルー」と、このインバルピントがちょっと出色というところか。(キエフはまたしても「くるみ」なのよね〜)
また、11月1日(木)18:45〜 愛知芸術文化センター開館15周年記念事業
『愛知と青春の旅立ち〜コンドルズと祝おう〜』 というのもある。
タイトルには笑えたけど、コンドルズというのは聞いたことがなかったので調べてみたら、すぐ検索で出てきた。
公式サイトはこちら。
どうやら学ラン着て踊る集団で結構有名らしい。5年前のセンター開館10周年記念事業に初登場したそうだ。チケットはもう8月1日に発売されているようだが、¥1,500と安い(15周年前売り特別料金って、もしかして語呂合わせ?)ので、ちょっと見てみようかな、という気になる。当日券は¥2,000だそうだ。
その他、ダンスではないが、県美術館で11月13日から始まる「ロートレック展」にちなんだ「ロートレック音楽会」というものがある。
アンサンブル・アミュゼ 11月22日(木) 0:15〜1:00p.m.
ミュゼット・ジャズ・バンド 12月1日(土) 2:00〜2:45p.m.
ロートレックにちなんだ音楽会って、一体どんなの? ロートレックと同時代の作曲家の作品中心だそうだが。「ミュゼット」はその時代にフランスで親しまれた大衆音楽だそうだ。「ロートレックの愛した美しきパリの雰囲気」が味わえるそうだが、両日とも私は行けそうもないけど。
「舞台芸術の世界」展

合同ガラの合間に、東京都庭園美術館で行われている「舞台芸術の世界」展に行って来た。 2日のBプロの前に行ったので、ほとんど開館と同時に入ったのだが、量が非常に多くて結構見応えがあり、時間いっぱい見てしまった。公式サイトはこちら。
バレエ・リュスの美術が中心で、衣装は結構時代色が現れており、この衣装で踊るのは大変だっただろうな、というものも多いが、数はさほどではなかった。バレエ「クレオパトラ」のアムーンの衣装と、オペラ「薔薇の騎士」のゾフィーの青い衣装が圧巻であった。
アムーン ゾフィー
やはり多いのは、イラスト。特にジョルジュ・バルビエの絵が多く展示されていた。ちょっとビアズリーに雰囲気が似ていて、好きなコレクションの一つだ。しかも、私はその時まで知らなかったのだが、薄井憲二氏のバルビエコレクションは相当な数にのぼるようだ。最近まで兵庫県立芸術文化センターにも展示されていたそうだ。その中でも数点ほどしか出品されていないが、バレエファンには馴染みの深い、かなり有名なものが多かった。
「シェヘラザード」
「アルミードの館」 「牧神の午後」
「ペトルーシカ」
「薔薇の精」
「クレオパトラ」ダンスマガジン等でお馴染みの鈴木晶さんのサイトのデータベースにもこの絵が紹介されている。バレエ・リュスの演目の中には現在上演されていないものもあるが、こことリンクしているサンドラさんのサイトに詳しい解説がある。展覧会での解説とほぼ等しい。
その他、「金鶏」や「ボリス・ゴドノフ」「イーゴリ公」等オペラ関係のものもあった。「金鶏」は漫画「アラベスク」にも引用されているので少し興味を持ったのだが、現在はほとんど上演されていないようで、ストーリーの解説を読んでも、案外退屈かもしれないとは思った。
バレエ・リュスのプログラムや、写真、その他の絵画もあったし、衣装デザイン画には仕立て人への注意書きまでついていて、おもしろかった。
また、「アレクサンドル・ブノワ」の名前もあり、モスクワのボリショイ劇場では毎年その名を冠したブノワ賞の表彰が行われているが、舞台美術家のようだ。こちらに詳しい記述がある。
図録が厚くて重く、本当にほしかったのだが持ち帰るのが大変そうで諦めた。リュスの演目を踊るダンサーのポーセリン(陶器像)もあった。
この美術館は、2度目だが、アールデコ様式の旧朝香宮邸は、美しくてこの展示会に相応しいと言える反面、部屋が細かく仕切られているため、見ていくのが小忙しく感じられる。しかし今年の1月に「アール・デコ展」で初めて訪れた時は、展示品だけでなく、建物の美術にもため息が出た。偶然にもその時買い求めたクリア・ファイルにバルビエデザインのものもあった。バルビエはファッション・プレートも数多く描いている。今回は時間が少なくあまりゆっくり見られなかったので、前回しっかり建物を見ておいてよかったと思う。

時間が足りなくてビデオでの作品上映も見られず、物品売場に立ち寄る暇もなかったが、あまり大したものは売られていなかったそうなので、諦めもついた。7月末から始まっており、この夏はバレエ公演で上京したおり8月に2泊したものの、全て午前中は展示会等に費やしたが、この展示が一番良かったので、バレエファンなら是非足を運んでほしいと思う。もう残り1週間を切ったが、まだの方は是非。私だって、できるものならもう一度行きたいくらいだ。
そして、ニジンスキーの踊った演目のイラストを見て、あらためてマラーホフが「ニジンスキー・プロ」を降板したのがつくづく残念に思えた。
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