マリインスキー・バレエ 「眠れる森の美女」 名古屋公演
11月21日(土) PM3:00〜 愛知県芸術劇場大ホール
<キャスト>
オーロラ姫: ディアナ・ヴィシニョーワ
デジレ王子: イーゴリ・コールプ
国王: ウラジミール・ポリョマノフ
王妃: エレーナ・バジェーノワ
求婚者: コンスタンチン・ズヴェレフ、 マクシム・ジュージン、 アレクセイ・チモフェーエフ、 デニス・フィルソーフ
リラの精: エカテリーナ・コンダウーロワ
優しさの精: マリーヤ・シリンキナ
元気の精: アンナ・ラヴリネンコ
鷹揚さの精: エレーナ・ユシコーフスカヤ
勇気の精: ヤナ・セーリナ
のんきの精: ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク
ダイヤモンドの精: アナスターシャ・ペツシュコヴァ
サファイヤの精: ヤナ・セーリナ
金の精: アンナ・ラヴリネンコ
銀の精: エリザヴェータ・チェプラソワ
悪の精カラボス: イスローム・バイムラードフ
ガリフロン(デジレ王子の家庭教師): ソスラン・クラーエフ
家来: アナトーリー・マルチェンコ
フロリナ王女: マリーヤ・シリンキナ
青い鳥: マクシム・ジュージン
白い猫: ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク
長靴をはいた猫: フョードル・ムラーショフ
赤ずきん: エレーナ・ユシコーフスカヤ
狼: アナトーリー・マルチェンコ
子供たち: バレエ・シャンブルウエスト
音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付: マリウス・プティパ(1890年)
改訂振付: コンスタンチン・セルゲーエフ(1952年)
台本: イワン・フセヴォロジスキー、 マリウス・プティパ
装置・衣装: シモン・ヴィルサラーゼ
指揮: ボリス・グルージン
管弦楽: ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団
マリインスキー来日公演初日を名古屋で迎えるのはあまりないことだと思うが、最近は名古屋での公演が昔と比べて早くなっているので、ひとあし先に楽しめるのはうれしい。 しかも、ゴージャスな「眠り」である。名古屋では実に13年ぶりの上演なのだ。 私は、その96年に見たきりである。
ただ、2004年と2005年に、新国立劇場でマリインスキー版とほとんど同じのを見ているので、結構覚えてはいるが、それでも13年前に見たきりで、細かい所はかなり忘れているので、マリインスキーのDVD(もちろん、レジュニナ&ルジマトフ主演)などを見ながら確認してみた。
今回大きく違うのは、第1幕の最初にある、城の門前で、おかみさん達が編み針を使って編み物をしているのを衛兵に見つかり、死刑になりそうな所を、姫の誕生日ということで国王に許される、という場面がカットされていた。(私もあそこはいらないと思う。余計長くなるし)
それ以外はほとんどセットも衣装も同じだと思う。(ヴィシの衣装は少し違っていたが、主役の衣装はダンサーによって違うのが普通なので)1幕で、ローズ・アダージオの後、白と黒の2種類の衣装の、宮殿の小姓(侍女)達が踊る場面では、子役も参加していた。(個人的にはこの子役達はいなくてもいいと思う)
あと、オーロラ姫の幻と王子が踊る場面の演出が少し変わっていたような? リラの精があんまり絡まない。
ヴィシニョーワのオーロラ姫はどうかな、と思っていたが、テクニックは申し分ないし、もともと王女らしいキラキラ感もあるし、あでやかで美しい王女だった。オーロラ姫は一点の曇りもない生まれつきのお姫様なんだから、それでいいのだ。最近貫禄もでてきたような。(王女というより女王?)
コルプ王子も、いつものような怪しさは大分薄れ(笑)ノーブルな王子ぶりであった。彼は元来踊りは端正で伸びやかに踊るダンサーだから、決めるところはきっちり決め、申し分ないマリインスキーらしい王子だった。最後のグラン・パ・ド・ドゥでは、ヴィシを軽々リフトし、フイッシュのポーズの代わりに、肩の上にリフトしてアダージオを閉めていた。(でもなんで片手リフトが必要なのかしら。「ドン・キ」じゃあるまいし、王子なんだから〜) 「眠り」の王子は出番が少ないのが残念である。
余分な話だが、プログラムのコルプの写真は羽根付きの帽子をかぶっていたので、コルプに帽子って、似合うの〜?と友人と話題になったが、結婚式の場面で手に持っていただけで実際にはかぶらなかった。
それにしても、最近いつも名古屋はこの二人なんだけど。2年前の「白鳥」もそうだったし。観客は大体同じなんだから、たまには変えてほしい。東京と違って、名古屋の人はキャストを選べないんだから。別にヴィシ&コルプがいやというわけでもないけれど、いろいろ見てみたいのだ。
ボリショイもいつもザハロワ&ウヴァーロフだし。
リラの精のコンダウローワも、妖精のリーダーとしての威厳もあり、美しかった。さすがマリインスキーのソリストである。彼女は結構長身のダンサーだということを知った。
特筆すべきは、カラボスをバイムラードフがやってくれたことである。昨年のオペラ「イーゴリ公」の時のだったん人の踊りも素晴らしかったが、キャラクター的な踊りが得意なダンサーだから、こういう役も似合いそうで、東京の「眠り」では私の見ない日にキャスティングされていたので、残念と思っていたら、名古屋でこんなサプライズがあろうとは! (東京は12月3日のキャストがほとんど名古屋と同じ)
やはり若々しいカラボスだと思ったのは、彼だとわかっているからで、知らずに見れば、よくあるカラボス役のダンサーだと思うかもしれない。 とにかく、目が離せなくて、プロローグにも1幕にも出ることがわかっているので、わくわくして見てしまった。が、2幕の最後、王子が城に到着して魔女や手下の魔物達を剣でなぎ払う場面では、あんまり出ていないようで、ちょっと残念。門扉の模様の幕の間から垣間見るだけなので、私の席はL側寄りだったせいで見えなかったのかもしれない。(東京文化会館だったら、ここはA席よ〜 ぷんぷん)
青い鳥のマクシム・ジュージンは初めて見るし、名前も聞いたことがないように思うが、なかなか可愛らしく、踊りもとてもよかった。いずれプリンシパルになるかも。 白鳥のパ・ド・トロワにも出るようで楽しみである。
シリンキナも、しっとりしたやわらかな踊りをするダンサーで、なかなかいいフロリナ王女だ。東京だとオブラスツォーワもキャスティングされていて、こっちも見てみたいな。(とはいえ、また「ヴィシ&コルプ」で見るのはチョット)
アポテオーズでは、新国立と全く同じで、青ひげと6人の妻や、シンデレラとフォーチュン王子、ロバの皮と王子、人喰いとその妻も出ていた。名前がわからない2組は、多分「エメと前髪」「金色の巻き毛とアヴェラム」なんだろう。衣装も同じだった。 ここの白い猫はしっぽがなかった。また、赤ずきんちゃんの落とした花を、侍従が拾っていたが、一つ拾い忘れ、GPdDの時もあったので心配になった。コルプは蹴飛ばしていたし。(で、余計にセンター寄りに出てしまった)
間奏曲もあって、バイオリンソロが素晴らしく、うっとりしてしまった。が、最後に少し加わる、フルートだかピッコロだかがひどくて、もう少しでせっかくのバイオリン演奏を台無しにしてしまうところだった。
全体には音楽はまぁまぁだったが、やはり時々金管楽器がずっこけそうになっていた。それでも、キエフよりはましだったように思う。特にハープは素晴らしかった。
全体に格調高い舞台で、さすがマリインスキー劇場であると思った。ほとんど全く同じセット、演出、振付、衣装でも、新国立の舞台にはない何かがそこにはあった。それが帝政ロシア時代から続く伝統なのであろう。(逆に言うと、あそこまで再現している新国立もなかなかたいしたものではあるが)
私としてはデフォルトの「眠り」なので、前回の96年よりはまだましな席で見られてよかったと言えるだろう。あともう1回テリョーシキナ&シクリャーロフで見られるのは嬉しい。本当はオブラスツォーワも見たいのだが、(きっと砂糖菓子のように可愛いだろうな〜)フィリピエワの「眠り」も久しぶりなので、そちらを優先してしまった。
上演時間が3時間35分で、やはりちょっと疲れた。
プロローグ:30分--休憩:20分--第1幕:30分--休憩:20分--第2幕:40分--休憩:25分--第3幕・アポテオーズ:45分 (休憩だけで1時間5分もある)
余談1: 1階最後列やや左側の席に、マリインスキーの教師や首脳陣が多数見受けられた。確認できたのは、ルジさんの師、ゲンナジ・セリュツキー先生と、リューボフ・クナコワさん、アクティング・ディレクターのユーリ・ファテーエフ氏くらいで、後はどの人が誰か、不明。
余談2: 今回のジャパン・アーツのプログラムは、¥2,000だが、新国立サイズでコンパクト、ただし、厚さは約1cmで、結構分厚い。写真は多い。
余談3: そのプログラムによると、ボリショイ&マリインスキー合同ガラが来年10月の予定。詳細は来年2月頃発表予定。
余談4: マリインスキーに移籍したという元ミハイロフスキーの、エカテリーナ・エフセーエワはどうしているのだろう。今回の来日ダンサーのリストには名前が出ていない。
<キャスト>
オーロラ姫: ディアナ・ヴィシニョーワ
デジレ王子: イーゴリ・コールプ
国王: ウラジミール・ポリョマノフ
王妃: エレーナ・バジェーノワ
求婚者: コンスタンチン・ズヴェレフ、 マクシム・ジュージン、 アレクセイ・チモフェーエフ、 デニス・フィルソーフ
リラの精: エカテリーナ・コンダウーロワ
優しさの精: マリーヤ・シリンキナ
元気の精: アンナ・ラヴリネンコ
鷹揚さの精: エレーナ・ユシコーフスカヤ
勇気の精: ヤナ・セーリナ
のんきの精: ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク
ダイヤモンドの精: アナスターシャ・ペツシュコヴァ
サファイヤの精: ヤナ・セーリナ
金の精: アンナ・ラヴリネンコ
銀の精: エリザヴェータ・チェプラソワ
悪の精カラボス: イスローム・バイムラードフ
ガリフロン(デジレ王子の家庭教師): ソスラン・クラーエフ
家来: アナトーリー・マルチェンコ
フロリナ王女: マリーヤ・シリンキナ
青い鳥: マクシム・ジュージン
白い猫: ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク
長靴をはいた猫: フョードル・ムラーショフ
赤ずきん: エレーナ・ユシコーフスカヤ
狼: アナトーリー・マルチェンコ
子供たち: バレエ・シャンブルウエスト
音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付: マリウス・プティパ(1890年)
改訂振付: コンスタンチン・セルゲーエフ(1952年)
台本: イワン・フセヴォロジスキー、 マリウス・プティパ
装置・衣装: シモン・ヴィルサラーゼ
指揮: ボリス・グルージン
管弦楽: ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団
マリインスキー来日公演初日を名古屋で迎えるのはあまりないことだと思うが、最近は名古屋での公演が昔と比べて早くなっているので、ひとあし先に楽しめるのはうれしい。 しかも、ゴージャスな「眠り」である。名古屋では実に13年ぶりの上演なのだ。 私は、その96年に見たきりである。
ただ、2004年と2005年に、新国立劇場でマリインスキー版とほとんど同じのを見ているので、結構覚えてはいるが、それでも13年前に見たきりで、細かい所はかなり忘れているので、マリインスキーのDVD(もちろん、レジュニナ&ルジマトフ主演)などを見ながら確認してみた。
今回大きく違うのは、第1幕の最初にある、城の門前で、おかみさん達が編み針を使って編み物をしているのを衛兵に見つかり、死刑になりそうな所を、姫の誕生日ということで国王に許される、という場面がカットされていた。(私もあそこはいらないと思う。余計長くなるし)
それ以外はほとんどセットも衣装も同じだと思う。(ヴィシの衣装は少し違っていたが、主役の衣装はダンサーによって違うのが普通なので)1幕で、ローズ・アダージオの後、白と黒の2種類の衣装の、宮殿の小姓(侍女)達が踊る場面では、子役も参加していた。(個人的にはこの子役達はいなくてもいいと思う)
あと、オーロラ姫の幻と王子が踊る場面の演出が少し変わっていたような? リラの精があんまり絡まない。
ヴィシニョーワのオーロラ姫はどうかな、と思っていたが、テクニックは申し分ないし、もともと王女らしいキラキラ感もあるし、あでやかで美しい王女だった。オーロラ姫は一点の曇りもない生まれつきのお姫様なんだから、それでいいのだ。最近貫禄もでてきたような。(王女というより女王?)
コルプ王子も、いつものような怪しさは大分薄れ(笑)ノーブルな王子ぶりであった。彼は元来踊りは端正で伸びやかに踊るダンサーだから、決めるところはきっちり決め、申し分ないマリインスキーらしい王子だった。最後のグラン・パ・ド・ドゥでは、ヴィシを軽々リフトし、フイッシュのポーズの代わりに、肩の上にリフトしてアダージオを閉めていた。(でもなんで片手リフトが必要なのかしら。「ドン・キ」じゃあるまいし、王子なんだから〜) 「眠り」の王子は出番が少ないのが残念である。
余分な話だが、プログラムのコルプの写真は羽根付きの帽子をかぶっていたので、コルプに帽子って、似合うの〜?と友人と話題になったが、結婚式の場面で手に持っていただけで実際にはかぶらなかった。
それにしても、最近いつも名古屋はこの二人なんだけど。2年前の「白鳥」もそうだったし。観客は大体同じなんだから、たまには変えてほしい。東京と違って、名古屋の人はキャストを選べないんだから。別にヴィシ&コルプがいやというわけでもないけれど、いろいろ見てみたいのだ。
ボリショイもいつもザハロワ&ウヴァーロフだし。
リラの精のコンダウローワも、妖精のリーダーとしての威厳もあり、美しかった。さすがマリインスキーのソリストである。彼女は結構長身のダンサーだということを知った。
特筆すべきは、カラボスをバイムラードフがやってくれたことである。昨年のオペラ「イーゴリ公」の時のだったん人の踊りも素晴らしかったが、キャラクター的な踊りが得意なダンサーだから、こういう役も似合いそうで、東京の「眠り」では私の見ない日にキャスティングされていたので、残念と思っていたら、名古屋でこんなサプライズがあろうとは! (東京は12月3日のキャストがほとんど名古屋と同じ)
やはり若々しいカラボスだと思ったのは、彼だとわかっているからで、知らずに見れば、よくあるカラボス役のダンサーだと思うかもしれない。 とにかく、目が離せなくて、プロローグにも1幕にも出ることがわかっているので、わくわくして見てしまった。が、2幕の最後、王子が城に到着して魔女や手下の魔物達を剣でなぎ払う場面では、あんまり出ていないようで、ちょっと残念。門扉の模様の幕の間から垣間見るだけなので、私の席はL側寄りだったせいで見えなかったのかもしれない。(東京文化会館だったら、ここはA席よ〜 ぷんぷん)
青い鳥のマクシム・ジュージンは初めて見るし、名前も聞いたことがないように思うが、なかなか可愛らしく、踊りもとてもよかった。いずれプリンシパルになるかも。 白鳥のパ・ド・トロワにも出るようで楽しみである。
シリンキナも、しっとりしたやわらかな踊りをするダンサーで、なかなかいいフロリナ王女だ。東京だとオブラスツォーワもキャスティングされていて、こっちも見てみたいな。(とはいえ、また「ヴィシ&コルプ」で見るのはチョット)
アポテオーズでは、新国立と全く同じで、青ひげと6人の妻や、シンデレラとフォーチュン王子、ロバの皮と王子、人喰いとその妻も出ていた。名前がわからない2組は、多分「エメと前髪」「金色の巻き毛とアヴェラム」なんだろう。衣装も同じだった。 ここの白い猫はしっぽがなかった。また、赤ずきんちゃんの落とした花を、侍従が拾っていたが、一つ拾い忘れ、GPdDの時もあったので心配になった。コルプは蹴飛ばしていたし。(で、余計にセンター寄りに出てしまった)
間奏曲もあって、バイオリンソロが素晴らしく、うっとりしてしまった。が、最後に少し加わる、フルートだかピッコロだかがひどくて、もう少しでせっかくのバイオリン演奏を台無しにしてしまうところだった。
全体には音楽はまぁまぁだったが、やはり時々金管楽器がずっこけそうになっていた。それでも、キエフよりはましだったように思う。特にハープは素晴らしかった。
全体に格調高い舞台で、さすがマリインスキー劇場であると思った。ほとんど全く同じセット、演出、振付、衣装でも、新国立の舞台にはない何かがそこにはあった。それが帝政ロシア時代から続く伝統なのであろう。(逆に言うと、あそこまで再現している新国立もなかなかたいしたものではあるが)
私としてはデフォルトの「眠り」なので、前回の96年よりはまだましな席で見られてよかったと言えるだろう。あともう1回テリョーシキナ&シクリャーロフで見られるのは嬉しい。本当はオブラスツォーワも見たいのだが、(きっと砂糖菓子のように可愛いだろうな〜)フィリピエワの「眠り」も久しぶりなので、そちらを優先してしまった。
上演時間が3時間35分で、やはりちょっと疲れた。
プロローグ:30分--休憩:20分--第1幕:30分--休憩:20分--第2幕:40分--休憩:25分--第3幕・アポテオーズ:45分 (休憩だけで1時間5分もある)
余談1: 1階最後列やや左側の席に、マリインスキーの教師や首脳陣が多数見受けられた。確認できたのは、ルジさんの師、ゲンナジ・セリュツキー先生と、リューボフ・クナコワさん、アクティング・ディレクターのユーリ・ファテーエフ氏くらいで、後はどの人が誰か、不明。
余談2: 今回のジャパン・アーツのプログラムは、¥2,000だが、新国立サイズでコンパクト、ただし、厚さは約1cmで、結構分厚い。写真は多い。
余談3: そのプログラムによると、ボリショイ&マリインスキー合同ガラが来年10月の予定。詳細は来年2月頃発表予定。
余談4: マリインスキーに移籍したという元ミハイロフスキーの、エカテリーナ・エフセーエワはどうしているのだろう。今回の来日ダンサーのリストには名前が出ていない。




