Dance Magazine 8月号

Dance Magazine8
トップは「ザハロワのすべて」。
う〜ん、彼女の「カルメン」が好意的に書かれるのはなぜなのだろう。ダンス・マガジンだから?
ま、とにかく私は再演があっても見ない可能性が高いな。(ゲスト&他の演目が充実してたら話は別かも)

「Revolution」や「トリスタンとイゾルデ」等はともかく、やはりザハロワらしくて安心できるのが「ドン・キ」と「白鳥」@新国だろう。三浦氏とのインタビューで、(日本公演では)「なぜ『ジゼル』をやらないのか、不思議だ。新国立劇場でも、ボリショイ・バレエでも、最初は『ジゼル』という予定が入っているのだけど、それが『ドン・キホーテ』や『白鳥の湖』に変わったりする」と言っているけど、それはザハロワが移籍する前のボリショイ来日公演のことを考慮に入れていないと思う。

ここ20年ほどのボリショイの来日公演を遡ると、
1990年「ジゼル」
1993年「ロミオとジュリエット」「白鳥の湖」「バヤデルカ」
1995年「ドン・キホーテ」「海賊」
1997年「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」「ジゼル」
1999年「ジゼル」
2002年「スパルタクス」「眠れる森の美女」
2006年「バヤデルカ」「ファラオの娘」
2008年「「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」「明るい小川」

ザハロワのボリショイ移籍は2003年だから、それ以前には13年で3回も「ジゼル」を持ってきているのだ。
むしろ、キーロフ(マリインスキー)の方が、「白鳥」「くるみ」「眠り」ばっかりで、それにプラスして「海賊」「シンデレラ」「ロミジュリ」「バヤデルカ」を持ってくるという感じで、「ジゼル」をやったという記録は96年の夏公演くらいだろうか。確かルジさんの初来日公演は(86年頃)「ジゼル」だったと思うが10年ぶり?
ローテーションでいくと、次回あたりボリショイ「ジゼル」? でも「ライモンダ」もやってほしい。
それに、ワシリーエフ版の「ジゼル」は衣裳がジヴァンシーのデザインで、あの黄色いスカートと臙脂のベストはどうにも好みでないし、キンキラのスワロフスキーのネックレスも、あの時代には合ってないから、ちょっとあれを思い出すと昔の版でやってほしいと思ってしまう。

確かにザハロワの「ジゼル」はもう一度見てみたい気もするけど。(あの衣裳じゃなかったような気がするけど) 日本で踊ったのは2004年のレニ国へのゲストで、ルジマートフと踊った時だけだったらしい。三浦氏はその時見逃してしまったそうだ。2日も踊ったのに、彼はその時何をしていた(見ていた)のだろう?

その他デンマーク・ロイヤルバレエの公演(これが意外と少なく4ページ)のほかに、ルグリのアデュー公演が大きく取り上げられている。(なんと16ページ) ジェラール・マノニのレポに本人のインタビュー、その他オーレリ、マチュー、ドロテのインタビューもある。しかし、Sebastien Mathe の舞台写真はいいけれど、Francette Levieux のカーテン・コールの写真はいただけないな〜 ニコラもイレールもモローも全然本人らしく見えない。この人被写体のいいところを写せないのかしら。ルフェーブル女史とのルグリの写真でさえ、説明を読まないとルグリに見えなかった。

で、7月下旬に新書館からルグリの写真集「パリ・オペラ座のマニュエル・ルグリ」が緊急発売されるらしい。A5変並製で定価¥2,520 ファンは必買でしょう。写真は瀬戸秀美氏のが出ているから、品質の良さは安心できるだろうと思われる。

あとはユース・アメリカ・グランプリ2009の入賞者の写真の他、10周年記念ガラ出演のマラーホフ、ツィスカリーゼ、テリョーシキナ、サヴェリエフ、ワシリーエフ等なぜかロシアのダンサーが多いが、ゴメスやアマトリアンなども出ていたようだ。結構日本人入賞者が多いらしい。これが「テレプシコーラ」に出てきた「ユース・アメリカ」のコンクールなのね。まだ10周年とは、あまり知られていないはずだわ。

また、ハンブルクバレエの「バレエ・リュス100年記念特別公演」の「ニジンスキー」に服部有吉君が特別ゲストとしてニジンスキーの兄スタニスラフ役で出たらしい。ニジンスキーはもちろん、リアブコ。アンア・ポリカルポヴァも復帰してロモラ役を踊ったとか。服部君久しぶりに見たいな。「身体展示」は見損なったから、「3D」に行きたくなった。辻本さんと群青さんの公演だし。彼のインタビューページもある。

また、珍しくDVD&CDのカタログがオール・カラーで付録になっている。

Happy Birthday to you, Farukh!

Happy Birthday
ファルフ、お誕生日おめでとう。
今年も何とか間に合いました(?)

相変わらずこの時期は激務の日々...
残業続きでメチャメチャ疲れています。

今年ファルフの出演する公演がこの時期じゃなくてよかった。
それに、来年の「バヤデルカ」全幕出演。「最後の...」という謳い文句がちょっと悲しいけれど、もう見ることはないと思っていたので、本当にサプライズ。

さて、あと約1週間頑張れば、あとは「シェヘラザード」を待つばかり。
それを楽しみに、残業&持ち帰りの日々をやりこなそう。
(それ以外の更新はできそうにない...?)

アダム・クーパーの「兵士の物語」

先日行った公演会場でもらったチラシの中に、アダム・クーパー&ウィル・ケンプの「兵士の物語」というのがあったのに今頃気がついた。

英国ロイヤル・オペラ・ハウス版だそうで、最近アダムはどうしているのかと思っていたところだったので、すごいタイミング。(先日ミュージカル「ビリー・エリオット」(映画「リトル・ダンサー」の原題)がトニー賞を受賞したと報道していたので)

まだ粗チラシだが、概要は

2009年9月11日(金)〜16日(水)
新国立劇場 中劇場
S席¥10,500 A席¥8,400 B席¥6,300 SS席¥12,600
企画制作: TSP/パルコ
一般発売日: 8月1日(土)10:00〜
お問い合わせ:サンライズプロモーション東京 0570−00−3337

公式サイトはこちら

すごい謳い文句が書いてある。
『門外不出の奇跡の舞台、初の海外公演へ!
ロイヤル・バレエの才能が、
演劇と音楽でトリプル・コンチェルト
スーパー・スターの競演、世紀の舞台を見逃すな!』
ですって。
それにしても、SS席って、なぜ1番前に出さない? すごいかぶりつきなのかしら?

この公演は大阪でもあるそうだ。
9月20日(日)・21日(月・祝)で、秋のGW(5連休)のまっただ中。
会場も、大阪厚生年金会館て、ちょっと不便な所ね〜
(一昨年ロイヤルバレエのガラ公演に行った)

「兵士の物語」は、音楽もストラビンスキーだし、ストーリーもおもしろい。
兵士が休暇をもらって家に帰る途中で悪魔に遭遇する。悪魔は例によって、彼の魂を奪おうとする。
詳しくは公式サイトに出ている。

数年前に、日本でも「兵士の物語」の公演があり、兵士は西村雅彦、悪魔が西島千博、王女が酒井はな、指揮者が西本智美で、「『西』トリオ」などと言われたものだが、悪魔役の西島さんが、妖しくも美しかった。西本さんはまだ今ほど有名でもなかったし、今ほどには「指揮者界のオスカル」と呼ばれるようなカリスマ性を感じさせるほどでもなかったが、彼女と悪魔がよく似た服装になっていた。一般に興行ではバレエは「演劇」というジャンルに入るようだが、これはバレエ的な要素の強い演劇である。アダムが出演するのも納得。

でも、アダムは兵士の役なのね。主人公だから当然だが。王女はゼナイダ・ヤノウスキーとは嬉しい。トウシューズを履いているから、やっぱり踊るのね。悪魔役のマシュー・ハートがどんな俳優(ダンサー?)か知らないが、ストーリーテラーがウィル・ケンプとは素晴らしい。でも実際には日本語字幕が用意されるんだろうな〜 なるべく彼の英語を聞き取りたい。

前述の日本の公演では、西村さんがナレーションもやっていた。でも、生ではなくてあらかじめ録音されていたような記憶がある。というわけで、すごく見たくなった。
ロンドンでの初演時は日本からファンが大挙して押し寄せたらしいが、入場できなかった人も多数いたとか。 今回もチケット争奪戦かしら。

参考までに、「続きを読む」以下に、私の見た「兵士の物語」のレポがある。ある所に書いたのだが、下書きがPCに残っていた。(一部編集) ネタバレのいやな人は読まない方がいいかも。と言っても、アダムの「兵士の物語」が同じ演出とは思わないが。

そういえば、昨日東バの「くるみ」と、キエフバレエ「白鳥」のエントリーを書いたら、今日e+から愛知公演のプレオーダーが来ていた。
どちらもプレオーダー期間は6/18(木) 12:00 〜 6/24(水) 18:00で、一般発売は7月4日(土)10:00〜だそうだ。
http://eplus.jp/sys/main.jsp?prm=U=16:P28=10:P1=0222:P5=0027:P29=CheckMail_0000251356:P2=014340:P3=0071:P10=4:P6=001
http://eplus.jp/sys/main.jsp?prm=U=16:P28=10:P1=0222:P5=0001:P29=CheckMail_0000251370:P2=018619:P3=0049:P10=4:P6=001

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名古屋の東京バレエ団「くるみ割り人形」公演にアリーナ・コジョカル主演!

今日中京TV事業からDMが来て、この冬の公演情報満載の一覧&チラシが入っていたが、その中で、東京バレエ団の「くるみ割り人形」に、ロイヤル・バレエ団のプリンシパル、アリーナ・コジョカルとスティーヴン・マックレー(彼も最近プリンシパルに昇格したらしい)が主演、というのが目を引いた。

公演概要:

*東京バレエ団「くるみ割り人形」
12月4日(金) PM6:30〜 愛知県芸術劇場大ホール
料金: S¥14,000 A¥11,000 B¥9,000 C¥7,000 D¥5,000 学生¥3,000
主催:中京TV事業
問い合わせ・申込み:中京TV事業 TEL 052−957−3333  http://cte.jp
            チケットぴあ(Pコード 395−847) 0570−02−9999
            ローソン・チケット(Lコード 46220) 0570−084−004
            愛知芸術文化センタープレイガイド  052−972−0430
             e+(イープラス)    http://eplus.jp
          
しかし、一般発売日が書いてない。(!)

また、「出演者等変更になる場合があります。あらかじめご了承下さい」としっかりあるが...

コジョカルは、もし本当に踊ってくれるなら、名古屋は1999年の「第3回世界バレエ&モダンダンスコンクール」以来である。あの時彼女はジュニア1位で、男性金メダル&ニジンスキー賞はマトヴィエンコだった。(この年は優秀で、女性銀メダルにフィリピエワ、男性ジュニア1位にサラビア・ロランド・オケンドなど) しかし、彼女もケガが多いので心配。本当にクララを踊ってくれるなら、可愛くて彼女にピッタリだと思うのだが。

マックレーは(チラシにもあるが)2007年、コジョカルと共に東京バレエ団「真夏の夜の夢」に客演したのが初来日。この時はケガをしたプリンシパルダンサーの代わりに急遽出演が決まったのだが、容姿・技術共に本当に素晴らしく、うっとりさせられた。今では誰の代役だったのか思い出せないほどである。

なので、この二人が主演なら本当に楽しみなのだが、東京バレエ団の(ベジャール版でない)「くるみ」は名古屋では初登場ではないだろうか。少なくともここ20年ほどは上演した記憶がない。あのままのセットなら、名古屋のお客さんはきっと失望するだろうなぁ〜 それにしては料金が高い。S〜Dまで、各¥1,000ずつキエフバレエよりも高い。二人のゲストの踊りがそれを補って余りあるものだとよいのだが。(またしてもコジョカル降板とかだったら、暴れそう?)

東京バレエ団の名古屋公演は、今まではいつもギエムとセットだった。この時は料金が高くて、大体S席は¥15,000くらいで東京と同じだった。彼女がもう「ボレロ」を踊らないので公演の内容を変えてきたのだろう。

この公演については、まだNBSにも、東京バレエ団のサイトにも出てないが、来年度の「バレエの祭典」のチラシに載っていて、(東京は)11月公演となっている。名古屋の公演まで日があるので、きっと全国公演があるのだろうな。少なくとも、関西もあるのではないだろうか。

≪キエフバレエ名古屋公演≫の詳細を書いていなかったのでついでに。

公演概要:

*キエフバレエ「白鳥の湖」
11月11日(水) PM6:30〜 愛知県芸術劇場大ホール
料金: S¥13,000 A¥10,000 B¥8,000 C¥6,000 D¥4,000 学生¥2,500
主催:中京TV事業
問い合わせ・申込み:中京TV事業 TEL 052−957−3333  http://cte.jp
            チケットぴあ(Pコード 395−845) 0570−02−9999
            ローソン・チケット(Lコード 46218) 0570−084−004
            愛知芸術文化センタープレイガイド  052−972−0430
            栄プレチケ92(旧三越PG)      052−953−0777
            中日サービスセンター         052−263−7282
            e+(イープラス)    http://eplus.jp

一般発売日: 7月4日(土)  AM10:00〜          

テルミンのコンサート

theremin1
地元の喫茶店で、テルミンのコンサートをするというお知らせをいただいて行ってきた。
閑静な住宅街にある店舗は昨年春オープンしたばかり。履き物を脱いで、知り合いのお宅におじゃまするようなアット・ホームな雰囲気で、明るくて普通の住宅のリビング・ルームでコーヒーをいただいているような気分に浸れるのが魅力である。ただ、やはり狭いので24名限定の予約制で、当日は満席であった。

<プログラム>
雨の調べに...(オリジナル曲)
北の国から 〜遙かなる大地より〜
風笛 〜あすかのテーマ〜
見上げてごらん夜の星を
エーデルワイス
アメイジング・グレース

☆体験☆

ピアノソロ (ドビッシー「アラベスク」)
カッチーニの「アヴェ・マリア」
シュトラウス「献呈」
うみ
浜辺の歌
時をこえて(オリジナル曲)

テルミン演奏 飛里京子
ピアノ伴奏   宮腰きぬ子

テルミンという楽器を間近に見るのは初めてである。2月のハンブルクバレエ「人魚姫」で使われていて、不思議な電子音楽にちょっと興味を持っていたので、この機会に是非生の音を聞いてみたいと思ったのである。もちろん、「人魚姫」の会場でも休憩時にオーケストラボックスを覗いて、その楽器を目にしたのではあるが、遠目で暗かったため、全体があまりよく見えなかった。
theremin2     theremin3
これがテルミンである。
体験コーナーがあって、実際に演奏させてもらえたので私も参加してみた。
(ちなみにこの写真の女性は私ではない) 右手を長い棒の近くに持っていき、左手は下のカーブした金属のやや上に掌を下に向けて置く。右手を自分に近づけると低音が、楽器に近づけるに従い高音になる。棒の端から、左の輪まで、見えない糸が斜めに張ってあって、それをそっと弾くような感覚。左手はリズムというか、音を切るために上下させ、右手を金属棒に近づけたり離したりして音階を奏でる。慣れないと耳障りな電子音になるが、すぐにドレミの音階は弾けるようになった。右手の位置を覚えさえすればメロディーも奏でられるのだろうが、短い時間ではとても無理。でも良い経験だった。

飛里(とびさと)さんは地元の演奏家。もともとはピアノ・エレクトーン奏者であったが、2001年に偶然テルミンを知り、日本のテルミン第一人者竹中正実氏に師事し、以来教室を主宰し、コンサート活動も行っているそうだ。こんな近くにこの楽器を演奏する人がいるとは知らなかった。ピアノさえあればどこでも出張演奏してくれるらしい。テルミンだけよりは、ピアノ伴奏があった方がいいようだ。でも、決してテルミンの音が変だというわけではない。行く前は、気分が悪くなったらどうしよう、すぐに帰って来ようか、などと思っていたのだが、むしろ不思議なやさしい音だった。女性の声やチェロに似た音と言われているそうだが、「人魚姫」の時はあまりハッキリ認識できなかった。やはり音楽だけで聞く時と、バレエの伴奏として聞く時は違う感じがする。

Thermin CD
これが彼女のCD。テルミンの形がおわかりだろうか。(ワン・クリックで拡大)
彼女は「アメージング・グレイス」をヘイリーの歌で初めて聞いた時、テルミンで演奏したらきっと合うのではないかと思ったそうだ。私はカッチーニの『アヴェ・マリア』がもともと好きだったが、一番気に入った。ヴォーカルなしでも素敵だった。やはりプロの演奏は素晴らしい。予定時間の1時間はあっという間に過ぎ、演奏会の後は美味しいコーヒーとデザートで締めくくられた。ホッとする休日の午後のひとときであった。

東京バレエ団「ジゼル」

6月13日(土)  15:00〜  ゆうぽうとホール

<キャスト>

ジゼル:吉岡美佳 
アルブレヒト:フリーデマン・フォーゲル
ヒラリオン:木村和夫

【第1幕】
バチルド姫:坂井直子
公爵:後藤晴雄
ウィルフリード:野辺誠治
ジゼルの母:橘静子
ペザントの踊り(パ・ド・ユイット):
高村順子-宮本祐宜、乾友子-長瀬直義
佐伯知香-松下裕次、吉川留衣-横内国弘

ジゼルの友人(パ・ド・シス):
西村真由美、高木綾、奈良春夏、田中結子、矢島まい、渡辺理恵

【第2幕】
ミルタ:田中結子
ドゥ・ウィリ:西村真由美、吉川留衣

指揮:井田勝大
演奏:東京ニューシティ管弦楽団


フォーゲル君がゲストということで見に行った。彼は一昨年のニジンスキー・プロで、ケガをしたマラーホフの代わりにアルブレヒトを踊ったのだけど、私は見ていなかった。祭典会員の演目では3演目のうち2つしか見られず、マラーホフで何回か見たことのあった「ジゼル」をはずしたのであった。 振り返ってみると、今まで東バの「ジゼル」は全てゲストとの公演しか見ていない。マラーホフ&ヴィシニョーワ、フィーリン、ルグリ&コジョカルだが、それだけ回数は結構よく見ているということになる。

フォーゲル君は、世界バレエフェスやポリーナとの「白鳥」で見ていたが、なかなかイケメンなんだけど、今ひとつもっさり感が抜けないでいた。それが、昨年のシュツットガルトの「オネーギン」で踊ったレンスキーが本当に素晴らしく、テクニックでも容姿でも、ひと皮むけたような印象だったので、やはり彼の「ジゼル」が見たくなったのである。その前に4月のスペシャルガラで踊った「エチュード」もよかったが、打ち上げ花火みたいに次々とテクニックを繰り出すサラファーノフとの共演だったので、全幕のアルブレヒトは果たしてどんなものかと期待して見に行ったのである。

1幕ではやはり黒いマントを被って登場すると、本当に貴族の御曹司という感じ。それを脱ぐと、茶色の、袖にスリットのたくさん入った上着に白いタイツ、茶色のブーツ。これどっかで見た衣裳なんだけど、ダンマガの写真にあったのかな〜 とっても若々しく、年齢オーバーなアルブレヒトばかり見ているせいか(笑)、恋に一途なフレッシュなアルブレヒトという感じで、好感度大。等身大の青年貴族である。

それにしても、彼がジゼルに会うのを止めようとするウィルフリードの演技がやたら大きくて気になった。いちいち「おやめ下さい」と止めるくせに、最後は妙にアッサリと引き下がっていくので不自然に感じる。ちょっと止め過ぎ。

吉岡さんのジゼルはとっても細く小さくて、フォーゲルがひと回り大きく見える。ポリーナとの時は、彼女の方が顔だけ半分の大きさだったが、吉岡さんは全体的に半分くらいに感じる。それでも彼女は卓越した演技と可愛らしさで、年齢を感じさせないで若々しい少女に見えたが、フォーゲル君の方は若者そのままなので演技という点ではまだもう一つというところかもしれない。1幕ではアルブレヒトはサポート的な踊りが多くて見せ場は少ないので、この辺り、なりふり構わずジゼルに夢中なアルブレヒトとか、優しくて大人なアルブレヒトとかばかり見てきたせいか、あまりにストレートなので何と言っていいか。まぁ、アルブレヒトは若く純粋で美しいにこしたことはないので、これくらいでいいのかもしれない。

なので、やはり木村さんのヒラリオンは大人の男に見える。ここの版では彼が村人達と一緒に踊る所があるのだが、村人達に混じると一段と背の高さ、脚の長さが目立ち、真面目でよく働きそうだし、(このバレエ団きってのダンスール・ノーブルだし)それこそ「こっちにしといた方がきっと幸せになれたよ、ジゼル」なんて言いたいくらいだが、やはり恋はそういうものではないのよね〜(笑) 

それにしても、木村さんのヒラリオンは、本当に天下一品という感じがする。演技も登場した時から一つ一つにきちんと説明がつくし、それでいてやりすぎでもない。ジゼルをたぶらかす悪いヤツから守ろうと、本当に真剣だし、ジゼルを死に至らせたのはお前のせいだと、アルブレヒトとお互いにやりとりするも、自分にも責任があると感じてか、剣をさし抜くアルブレヒトの前にひざまずき、さぁ、殺せとばかり大きく腕を広げる。こんなヒラリオン他にはいないだろう。1幕の演技と、2幕の踊り、(ウィリー達の間から大きなジャンプ)この二つが揃ったヒラリオンなんて、滅多に見られるものではない。

フォーゲル@アルブレヒトは、バチルド姫が現れても、「いや、この(村人の)服装は、ほんの戯れです」なんてマイムをすることはするのだが、上手にごまかそうとするわけでもなく、なんか居心地悪そうで、二人の女性の間をうまくやっていこうとするような恋の手管に長けた男ではとうていない。不器用に自分の恋をごまかせないところがやっぱり若さね〜なんて思わせて、この点では彼の起用は成功かもしれない。

ただ、ジゼルにしてみれば、真剣に愛していたのに、二股が発覚して、もう心が壊れて行くほかはない。目は虚ろであらぬ方向に手をさし伸べ、幸せに感じた花占いを再現し、剣を手にして我が身を刺し貫かんばかりの動きをする。自分を抱きとめようとする男にさえ恐怖を感じ、ひたすら温かい母の胸に飛び込み、かつ愛する男の腕に抱かれる前に発作を起こして息絶える。というわけで、一幕を制していたのは圧倒的にジゼルの方なのであった。いつもはどちらかというとアルブレヒトの方ばかり気になっていたのに、今回はかなりジゼルに感情移入、我ながらちょっと肩透かしをくらったような感じであった。

もちろん、フォーゲル@アルブレヒトはとってもジゼルを愛していて、貴族の身分や立場など頭にないような、一途で純粋な若者に見えたことは見えたのだけれど。ちょっとまだ演じ込みが足りないのかな?それだけこの演目が目に見える以上に難しいものだということなのだろうか。というより、事の重大さにすぐ気づかないのが育ちのよいお坊ちゃんならではなのだろう。
まぁ、たいていの人は、フォーゲル君の貴公子ぶりを目にするだけで十分、と感じるかもしれないので、私は少しひねくれた見方をしているのかもしれないが。日頃からあまりに経験豊富なアルブレヒトばかり見ているせいだろうか。(笑) でも上手いダンサーって、やっぱり年季の入っている人が多いからな〜 見るからに若く初々しく、(美形で)かつテクニックもあるダンサーって、現代ではやっぱりこのフォーゲル君くらいしかいないのかしら。(モロー君のアルブレヒトが見たくなった。マチューでもいいけど、サラファーノフは遠慮したい。そういえば来年のパリオペ、「ジゼル」じゃん!)

あと、一幕のハイライトといえば、ペザント(パ・ド・ユイット)だけど、東バも最近どんどんメンバーが変わるので、若手は平野さんくらいしかわからない。吉川留衣・横内国弘ペアが目立ってたような気がする。他のカンパニーにないユィット形式にも慣れてきて、多人数で次々と踊りが展開するこの版の良さもわかるようになってきたけど、最後のキメのところで、一番奥が高く、順に前へ低くなるように並ぶのだが、奥から2番目のペアの高さが少し足りず、(前見た時のような)きれいなスロープになっていなかったのが残念。

2幕では、1回くらい前から気づいていたのだが、背景のあの不気味な月がなくなったのはいいと思う。田中結子さんのミルタは特に悪いとは思わないが、怖さという点で少し物足りない。やっぱり井脇さんのミルタの印象が強すぎるのだろうか。井脇さんと言えば、ドゥ・ウィリーの一人吉川留衣さんは、雰囲気が井脇さんに似ていて間違えそうだった。

ゆうぽうとは少しステージが狭い感じがして、ウィリー達が揃うと(奥行きがあまりなくて)窮屈そうに見えた。ここの版て、ウィリー登場の時にベールを被っていなかったっけ? 前、あれが不自然にピュッと後に引っぱられて、静寂な夜の場面なのに思わず笑いそうになった気がするのだけど、他のバレエ団だったかな? そう思ってたら、ジゼルが登場した時、被っていたベールが後に糸で引っぱられるようにピュッと飛んでいった。

ジゼルがアルブレヒトの周りを走り去ったりする場面では、ワイヤーで飛んでいく所もあった。最近こういうのは減ってきたように思うが、走り方が人間ぽい人もいるので、ワイヤーを使ってでも、滑らかに飛んでいく方がウィリーらしいと思う。

振付のせいなのか、いつもはコール・ドの足音が気になる東バなんだけど、あまり聞こえなかったように思う。反対に、吉岡さんは、1幕では全く足音がせず、さすがと思ったのだが、やはりアルブレヒトと踊る場面では着地音がしっかり聞こえてしまった。フォーゲル君に至っては、ドシンと大きな足音をたてていた。それで、二人で踊る場面では、同時に跳ぶ所があるので、足音がドスンというほど大きくて、隣の席のオジサンが2幕中頃から居眠りしていたのだけど、その音で目をさましていた。

フォーゲル君は2幕の黒い衣装がすごく素敵だった。マントを着て百合を抱えた姿はまさに貴公子。タイツはパープルだった。ライトによってはピンクがかって見える。彼は大腿がものすごく発達していて、一緒に踊ると吉岡さんがますます小さく見える。ジャンプはさすがに高いし、後に上がる脚の位置も高い。ミルタの前に跳んでくるブリゼも、倒れた時の脚の形も美しい。でも〜 何かが変、と思ったのは、髪が乱れ過ぎなのよね。ふわふわの髪なんだから、整髪料などでもう少し押さえた方がいいように思った。それ以外はサポート等もよくて、1幕より2幕の方が彼の良さが発揮できていたと思う。

吉岡さんは、1幕では少しやつれた感じもしていたが、とても美しくて、本当にウィリーのように軽やかで繊細だった。ジゼル特有の、静止したままゆっくりと脚を後に高く上げていくアラベスクでは、ほぼ180度ほども上がっていた。あんなに高く上がるダンサーはあまり見たことがないように思う。といって、派手なアピールは一切なく、本当に空気に溶けてゆくような、儚い死の世界の住人になっていた。よく考えたら(なぜか)彼女のジゼルは初めてなのだが、こんなに良いのならもっと早く見ればよかったと思うほどだった。フォーゲル君との年の差もほとんど感じさせず、ひたすらアルブレヒトを愛するジゼルだった。

カーテン・コールでは大きな百合の花束が贈られ、バレエはやはりバレリーナのもの、と感じさせた。その中から1本取って、フォーゲル君にあげていた。彼も思わず彼女の額にキスしていた。彼女はもっと評価されるべきダンサーなんじゃないかと思った。少なくとも日本人では私が今まで見た中では一番素晴らしいジゼルだったように思う。(都さんや森下さんとかの「ジゼル」は見てないので)最後はスタンディング・オベーションで、カーテン・コールが終わったら5時半をまわっていた。

<オマケ>
*ゆうぽうとホールのホワイエに東京バレエ団「ラ・バヤデール」の衣裳が展示してあった。

ニキヤ     ソロル
     ニキヤ                             ソロル

ガムザッティ
     ガムザッティ

マカロワ版だけあって、ロイヤル・バレエ団の衣裳に似ている。このニキヤの衣裳を1幕で着ていたギエムは本当に美しかった。(衣裳はこれよりもっと美しかった) ソロルの衣裳は3幕「影の王国」のもの。ガムザッティはあまり記憶がないが、2幕の自宅で着ていたもののように思う。(にしては豪華だけど、婚約式はクラシック・チュチュだったし、結婚式は赤だったと思う)
衣裳が同じということは、演出も大体同じなんだろうな。


レニングラード国立バレエ冬の来日公演にルジマトフ出演!

光藍社さんからDMが来て、今年の冬のレニングラード国立バレエ公演のお知らせがあり、なんと!ファルフが「バヤデルカ」に主演だとは!もう〜ビックリ!!嬉し過ぎ〜!ソロルを踊る特大ルジさんの写真付き。でもやはり「バヤデルカ」全幕を踊るのは今回が最後になるとのことで、彼のメッセージまである。まぁ、そうでしょうね〜  とっくに諦めていたので、嬉しいサプライズだわ。最後ならなんとしても行かなくては、と来年のスケジュール表をめくる私であった。

ファルフの出演予定は1月6日(水)、8日(金)「バヤデルカ」(ルジマトフ、ペレン主演)@オーチャードホール
さらに、1月10日(日)来日20回記念の「レニングラード国立バレエ スペシャル・ガラ」@オーチャードホールでは、彼は「アルビノーニのアダージオ」を踊るのね。これまた久しぶりで楽しみ。
ガラが日曜なのは嬉しい。でも8日に泊まって10日まで東京にいるのはちょっと無理かも。

あ〜、まだ7月の公演も終わらないうちから、ソワソワさせられてしまう。なんて罪な人だろう。
(しかし、光藍社さんも商売上手いわ。またコルプだったらもういいかな、と思っていたのに。彼は今回は出演がないようだ。)
でもよく考えたらファルフは、最近ロシアでも結構踊っているようなので、日本で踊らないとは考えられないから、期待してもよかったはずなのよね。

光藍社のサイトにも今日東京公演の日程がアップされていた。
その他の日程は、
*「くるみ割り人形」
12月19日((土)マチネ・ソワレ)、20日(日)、23日(水、祝)@東京国際フォーラムホールA
25日(金)@オーチャードホール
*「新春特別バレエ」
1月2日(土)@東京国際フォーラムホールA
*「白鳥の湖」
1月3日(日)(マチネ・ソワレ)1月4日(月)@東京国際フォーラムホールA
*「眠りの森の美女」
1月16日(土)、17日(日)@オーチャードホール

う〜ん、何となく例年より少ないような?それに会場がオーチャードとフォーラムAばかり。
この前後と間を縫って、全国公演があるんだろうな。名古屋は何を持ってきてくれるのかしら?

「レニングラード国立バレエ スペシャル・ガラ」の内容は、
「パキータ」、「騎兵隊の休息」、「アルビノーニのアダージオ」(ルジマトフ出演)、「海賊」、「トンボ」(新作)、「チッポリーノ」より(新作)、「スパルタクス」より、「春の水」。

「騎兵隊の休息」は冬の公演で「ラ・シルフィード」と共にやってくれたことがあって、とても楽しみだし、「チッポリーノ」など、ミハイロフスキー劇場でやっている演目も見せてくれるようだ。

今回のDMでは、いつものようにS席セット券のみの売り出しだそうで、8月22日の一般発売に先立って、先行発売され割引がある。

A 「全6作品スペシャルセット」
B 「とことん!ルジマトフセット」(バヤデルカ2回+スペシャル・ガラ」
C 「みんなでルジマトフ・セット」(バヤデルカ1回とスペシャル・ガラのペア)
D 「バヤデルカ・セット」(バヤデルカのペア)
E 「チャイコフスキー・セット」(チャイコフスキー3大バレエを1つずつセットで)

もう、相変わらずのネーミングセンスが復活。(笑)
やっぱり「とことん!」かしら。もう、それしかないでしょう、ってことで即FAXした。

このバレエ団の来日が20回ということは、第1回は私が見始めた頃の1991年ということになるのかな。毎年見ていたわけではないけれど、もしかして記念すべき第1回を見ていた?
昔のプログラムを探し出さないとわからないけど、それにしてもよく毎年日本へ来てくれるものだ、と何だか感慨深い。

梅雨入り

九州から東海地方まで、西日本は梅雨入りを宣言された。例年より1日遅れ、昨年より12日遅いそうだ。が、...雨一滴も降ってないんですけど...
確かに今日は蒸し暑かったが。明日の夕方くらいから降るという予想だ。

これは地元の公園の花菖蒲。この日は晴天だった。
花菖蒲1

花菖蒲2

花菖蒲3

花菖蒲4

花菖蒲5

たくさん咲いているように見えるけど、本当に小さな公園なのである。
あ〜、加茂花菖蒲園に行きたいな〜
今頃は一面の花菖蒲が見事だろうな〜
最後に行ったのはいつだったか思い出せないが、あそこ以上に素晴らしい菖蒲園を私は知らない。
紫陽花もきれいなのよね。他にない独自の品種もあるし。
特にここのオフィシャルブログの6月8日の記事にある、新種の花菖蒲は美しい。(まるで薔薇のような咲き方)


視覚の魔術 〜 だまし絵展

5月10日(日) 名古屋市美術館

一ヶ月近く前になるが、今週末からは渋谷のBunkamura 「サ・ミュージアム」に展示が移るのでアップしてみた。

だまし絵展看板1

大体美術展は午前中に行くというポリシーなのだが、映画の後に行ったため、日曜日の午後とて、会場は非常に混雑していた。まず入場券を買うところから長蛇の列。20分は待ち、名古屋市美術館でこんなに並んだのは初めてだった。
だまし絵展入口

だまし絵展看板2
並んでいる時に写した看板。奥にあるのを大きくしたのが↑この記事の一番上の写真。ガラス(アクリル?)板で覆われていたので光ってしまった。

「だまし絵」というタイトルが多くの人を惹きつけるのか、会場に入っても皆一つ一つの作品に見入っていて、なかなか列が進まない。大体入口付近は詰まってしまうのが通例なのだが、係員が、「順に並ばれなくても構いませんので、お好きなところからご覧下さい」と連呼しているのだけど、人が多過ぎて、好きな(面白そうな)所を覗こうとしても、並ばないとじっくり見えない。割り込む余地などほとんどなかったため、全部見るのにたっぷり2時間以上かかってしまった。

「だまし絵」とは言っても、現代の私達が本当に騙されるわけではなく、多くはトロンプルイユ(目だまし)と呼ばれるもので、額から飛び出してきそうな少年、本当に壁に貼ってあるように見える紙類、本物そっくりの日用品や割れたガラスなど、写実的に描写するテクニックがなければ、芸術としてはつまらない表現に終わってしまいそうなものも多い。

おもしろかったのは、鏡や凸面鏡に写さないと何が描いてあるのかわからない「アナモルフォーズ」と呼ばれる画法。一部中心に円筒形の鏡が置いてあって、絵が写るようにしてあるところもあった。日本にも「さや絵」というものがあったそうで、刀のさやに写すと絵が見えるというもの。これも一部は展示があったが、全部の作品にそういった反射物が付けてあるわけではないので、見る側が想像力を働かせなければならないものもある。

展示品の目玉、ポスターやチラシのトップになっているジュゼッペ・アルチンボルドの「ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)」のコーナーは大きくゆとりがとってあったので、ゆっくり眺めることができた。そしてその顔が何で作られているのか、鼻が洋梨で、額が(カボチャかと思ったら)メロン等、全て説明がつけてあった。同じアルチンボルドの作品で、同じように肖像を魚介類で表したものもあったが、こちらは気味が悪く、オススメしない。さすがに宣伝用のチラシ等には扱われていないようだ。

会場の外に写真が出ていたので、実際にあるのかと期待していたのだが、名古屋市美術館ではこの作品を模したオブジェを制作。愛知県立芸術大学美術学部の白河宗利准教授の監修で実際に果物や野菜で表現したそうだが、4月29日〜5月1日の3日間のみ期間限定の展示で、知らなかったので行かなかった(し、GWだからきっとメチャ混みだっただろうな)。野菜や果物、特に花が萎れてしまうだろうから3日間しか展示できなかったのだろう。見てみたかったので残念。

でも、比べてみるとかなり違う。鼻が洋梨でなくてニンジンのようだし、麦もピンピン立っているので、怒り眉になっている。16世紀の西洋の野菜・果物と、現代の日本の農産物は違うだろうし(と言っても輸入品がかなりあるかな)、絵に描いたものと実物では違うのでしかたないだろうけど。実物を見られたらおもしろかっただろうな。

ウェルトゥムヌス再現      だまし絵展

日本の作品も多いが、こちらは一部展示換えがあり、2週間おきくらいに変わるので、私の行った日には歌川国芳の人体で人間を表した絵《みかけはこはゐが とんだいゝ人だ》はなかった。展示場所がないのか、観客に何度も足を運ばせるためなのか(これだけ人が入っていたらもういいじゃない、と思うのに)、なぜこうも頻繁に展示換えするのか理由がわからない。前半と後半で変わるというのはよくあるパターンだが。海外の作品はほとんど全部、全期間展示しているようだが。

幽霊の絵も多かった。やはり日本の幽霊の方が怖いと思う。子どもが結構こわがっていた。おもしろかったのは影絵。かなり見た覚えのあるものが多かったが、どうやって作るのか、実際が横に描いてあって笑えた。

2階にはダリやマグリット、エッシャー等のお馴染みの絵もあった。マグリットの「白紙委任状」とか、エッシャーの「滝」「ベルベデーレ(物見の塔)」「上昇と下降」など、かなり有名な作品なのに知らなさそうな人が多くて、ますます列が進まなかった。(教科書に載ってるじゃない!)
それに、明らかにどっかの町並みでしょ!とわかる絵(写真?)もあって笑ってしまった。

名古屋でもこれだけ混むのだから、Bunkamura 「サ・ミュージアム」での展示は、エッシャー展の時を思い出すと相当な混雑が予想されるような気がする。(尤も、私は終わる間際に行ったので) 興味ある人は早めに行った方がいいかも。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/09_damashie/index.html
しかし、こちらはサブタイトルが「奇想の王国」になっている。なぜ? ほとんど展示内容は同じだと思うけど。動画などもあって、このサイトは色々おもしろく作ってある。
名古屋市美術館のサイトとは大分違うわね〜
名古屋市美術館にもう一つ苦情を言うと、展示の説明文の文字が非常に小さくて読みにくかった。これも列が進まない理由の一つだったかもしれない。東京ではもっと大きい字になっているといいのだが。(多分もう行かないと思うが)

ちなみに、私はいつも図録は重いので買わないのだが(配送してもらうこともできるらしいが)、今回は軽かったので買った。それだけの理由ではなく、いつもは代わりに好きな絵の絵はがきを買うのだけど、今回は特に好きな絵がなかったせいもある。でもこの図録は表紙がとても可愛らしいし、内容も充実している。紙質が軽くなったのかな?オマケとして、丸められる銀紙が付いているので(結構しっかり厚いもの)、アナモルフォーズの絵も楽しめる。

DANZA6・7月号

ここのところ、ブログの更新がないので心配されているメールなどをいただき、恐縮している。
別に具合が悪いとかいうわけではないのだけれど、夜PCの前に座ると睡魔に襲われ、書きかけで終わってしまい、なかなか完成をみず、さっさと寝てしまえばいいものを、焦ってつい無理をして夜更かししながら、結局はアップに至らないという悪循環に陥っている。そんなこんなで5月はロクに更新できないうちに、カウンターが10万ヒットしてしまい、覗きに来て下さっている方には誠に申し訳ないと思っている。

5月はバレエ4公演、映画4本、美術展3本見て、連休中に温泉旅行も行ったのに、ほとんど書けていない。要するに見過ぎて書く暇がないという、困った状態なのだ。ひょっとしたら遡って書くかもしれないので、よろしくお願いしたい。(大汗)

で、今日は名古屋でDANZA6・7月号をゲット。最近、このフリーマガジンが「デジタルマガジンeDANZA」として、ネットでも見られるようになったらしい。
http://www.mde.co.jp/danza/
姉妹紙ぶらあぼのトップページから入れるし、全ページが見られ、拡大して読むこともできる。プリントできるし、付箋を付けたり、アンダーラインを引いたりして保存しておくこともできるそうだ。(まだやってないけど)

今回のハイライトは、私には何と言っても p.41のルジさん@シェヘラザードの写真。結構最近の写真のようだけど、頑張ってジャンプ。(笑) と、「阿修羅」が対照的。サブタイトル「『シェヘラザード』を踊るルジマトフは見逃せない」も、いいわね〜 webで見られると言っても、好きなダンサーの記事はやっぱり実物がほしいもの。見慣れた写真とはいえ、雑誌に彼の写真が載るのは嬉しい。7月の公演が楽しみ。今回(も)全日制覇しま〜す!(笑)

DANZA6・7

表紙はルグリ。カバーストーリーとして巻頭を飾っている。この人もとうとうオペラ座を引退してしまったんだな〜と思うと感慨深い。パリオペファンのサイトやブログで5月15日にアデュー公演の「オネーギン」があったことを後から知り、思わず胸が熱くなって涙が出てしまった自分に驚いた。熱烈なファンというわけではないけれど、やはり素晴らしいダンサーの引退というのは(まだまだ踊れるだけに)本当に残念なものなのだと思った。ましてファンの気持ちは、と思うと、今回のインフルエンザ騒ぎで、泣く泣く諦めた人、それを押してパリまで行った人、やっぱり無理してでも行けばよかったと後悔の涙にくれる人などなど、複雑なんだろうな〜 自分の王子だったら、と思うと本当に忍びない。 こんな気持ちは、前回のパリオペ来日公演で彼が「パキータ」を降板してしまった時以来である。あの時は本当に心の底からガッカリして、その日のために(と思って買ったわけではないけれど)用意していたスーツを着ていくのをやめたほどだった。

まぁ、その後、「ル・パルク」やエトワールガラで見られたけれど、やっぱり彼は全幕じゃないとね。名古屋で「ル・パルク」を踊ってくれた時は嬉しかった。まだ踊るのをやめたわけではないので、むしろ日本で踊る機会の方が増えるくらいだといいのだけれど。世界バレエフェスには相変わらず出演するようだし、オペラ座にもゲスト出演するとか。(そういうのってありなの?) 来年からウィーンの芸術監督になると来日の機会も減ってしまうのだろうか? NBSが努力してくれそうな気もするけど。
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Author:仁菜(にーな)
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